悲願の甲子園初出場を懸け、昌平(埼玉)の双子兄弟が最後の夏に挑む。

キャプテンを務める佐藤光輝内野手(3年)とエース佐藤佑輝投手(3年)は、一卵性双生児。幼い頃から同じグラウンドで汗を流し、同じユニホームを着て戦ってきた2人だ。

熊本で生まれた兄弟は、幼少期に仙台へ移住。小学生の頃から同じチームで野球に打ち込み、高校進学では別々の進路も考えたが、最終的にそろって昌平を選んだ。

決め手となったのは岩崎優一監督(34)の存在だ。「この人についていきたいと思った」。兄弟そろって監督の人柄に引かれ、仙台を離れて埼玉へ。高校でも再び同じユニホームに袖を通した。

弟の光輝は、71人の大所帯をまとめる役目を担う。「選手1人1人、考え方も性格も違う。その中でチームを一つにまとめることが一番難しいです」。全体へ言葉を掛けるだけでなく、日頃から選手と1対1で向き合う時間を大切にしている。

一方、兄の佑輝は1年秋から公式戦に出場し、2年秋からエースに定着。最速137キロの直球を武器にチームを牽引(けんいん)する。「甲子園で投げるために、まずは埼玉で7連勝したい。チームを勝たせる投球をしたいです」。

兄弟が共有する原動力は、甲子園を目前で逃した悔しさだ。昌平は2024年、2025年と2年連続で夏は決勝で敗れ、あと一歩のところで夢の舞台を逃した。1年生の頃からその光景を見てきた2人だからこそ、思いは人一倍強い。

キャプテンの光輝は「2年連続で目の前で甲子園を逃した悔しさは、どの高校にも負けないと思います」と語る。

エースの佑輝も「自分たちの代が昌平の歴史を変えなければいけない。甲子園に出ないといけないという責任を感じています」と力を込めた。

チームが掲げる目標は「夏10連勝」。埼玉大会7連勝に加え、甲子園で3勝することを意味する。その大きな目標に向かい、双子は最後の夏へ歩みを進める。【会田京叶】