ドジャースが、またもや巨額の大型補強に成功しました。1月12日、新たにFAのテオスカー・ヘルナンデス外野手(31)と1年2350万ドル(約34億1000円)で正式契約しました。

今オフ、ドジャースは大谷翔平、山本由伸両投手ら、FA選手だけで総額約10億6700万ドル(約1547億円)を投資。ドジャース以外29球団の補強費総額に匹敵するほどです。

新戦力のヘルナンデスはドミニカ共和国出身で、31歳のベテラン。メジャー8年間で通算159本塁打を放つ右のパワーヒッターです。特に、2021~23年は、メジャーの外野手で7位の83本塁打をマーク。シルバースラッガー賞にも2度輝いています。

21年ブルージェイズ時代にオールスター出場。ア・リーグ代表として大谷と一緒にビデオ通話で会話して、話題になりました。昨年のマリナーズ時代は大谷から死球を受け、大谷の謝罪に紳士的な対応を見せるなど、お互いの行動が話題になりました。早くも名コンビ誕生への期待が膨らんでいます。

これで今年のドジャース打線は完成したと言えるでしょう。何といっても、最大の注目は昨年自己最多39本塁打のムーキー・ベッツ、球団新記録の59二塁打を放ったフレディ・フリーマン、それに大谷。いずれもMVPの受賞歴ある3人の「MVPトリオ」です。

昨年メジャー最強の1、2番コンビを組んだベッツとフリーマンに大谷が加入。今年は1番ベッツのあとを誰が打つのか? フリーマンか、それとも大谷か? 日系のデーブ・ロバーツ監督は、打順作りに大いに頭を悩ませそうです。いずれにせよ、メジャー最強の上位打線になることは間違いありません。

最強MVPトリオに続く4番は強打の捕手ウィル・スミス。5番は抜群のパワーと選球眼を兼ね備えた左打ちのマックス・マンシー。さらに6番がジェイソン・ヘイワード、7番に新加入のヘルナンデスと続きます。ただし、左投手に対してはマンシーに代わって5番にヘルナンデスが起用されそうです。なぜなら、21年以降、左投手に対し驚異のOPS.977を誇っているからです。

8番には、昨年新人で23本塁打を放ったジェームズ・アウトマン。9番に右膝前十字靱帯(じんたい)断裂の大けがから復活を目指すギャビン・ラックスという顔ぶれ。他にも相手投手によっては内外野どこでも守れるクリス・テーラー、昨年12月にレイズから獲得したスピードと外野守備が持ち味のマヌエル・マーゴー、好守のミゲル・ロハス遊撃手らが待機しています。

昨年はベッツ、マンシー、JD・マルティネスの3人で「30本塁打トリオ」を形成。その3人にフリーマンを加えて球団史上初の「100打点カルテット」も誕生しました。

今年はFAで他球団に移籍するであろうマルティネスに代わって、大谷がDHを務めます。それによって、2年連続の30本塁打トリオや100打点カルテットも十分期待できます。

それどころか「30本塁打カルテット」の可能性もあります。昨年25本塁打以上の選手が、大谷をはじめ5人もいるからです。ちなみに、メジャーで25本塁打以上の選手が5人いるのは、他にブレーブスだけです。ナ・リーグ東地区で6年連続優勝のブレーブスが、昨年はメジャー1位の得点と本塁打数をマーク。ドジャースは2位でした。しかし、今年は大谷らの加入により、ブレーブスをしのぐ強力打線となりそうです。

今年のドジャースはパワーとスピード、万能性、選手層の厚さなど、どれを取っても申し分なし。「メジャー史上最強打線」という呼び声も高いです。中心にいるのは、われらがヒーロー大谷です。

【大リーグ研究家・福島良一】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「福島良一の大リーグIt's showtime!」)

テオスカー・ヘルナンデス(2023年9月撮影)
テオスカー・ヘルナンデス(2023年9月撮影)