ドジャース前田健太投手(29)が27日(日本時間28日)、エンゼルス戦に先発し7回を4安打無失点、無四球6三振で6勝目(3敗)を挙げた。7回まで三塁すら踏ませず、要した92球のうち64球がストライク。7イニング以上投げたのは5月10日以来で、同無失点はメジャー移籍後初めて。「今年一番の投球ができた。今は必死なので、それがいい結果につながっている」と振り返った。

 4日を最後に先発ローテーションから降格。今季は序盤から失点し球数が増え、早い回での降板が続いていた。だが、リリーフに配置転換されたことで「様子を見ず、最初から全力で投げて打者と早く勝負する」とスタイルを変えた。

 2試合ぶりに先発したこの日は、初回先頭に安打を許したものの2、3回を3者凡退。4回1死一、二塁では4番バルブエナに対し、緩急を駆使しながら最後は直球で空振り三振。「ゲッツーより三振。走者を進めないように」。救援経験を生かした投球で封じ、次打者は遊ゴロでしのいだ。

 降格後の4試合は計17回で2失点。ロバーツ監督は「ここ3、4試合の登板はアグレッシブ。攻め方、ストライクゾーンでの勝負、そして直球は素晴らしかった」とたたえた。ただ、次回の先発登板は決まっているが、ローテ復帰は未定。球団公式サイトなどによれば、前日の先発右腕マッカーシーの離脱で数試合は通常のローテ通り投げる可能性が高いという。前田は「ローテーションに戻れるよう、いい結果を出し続けたい」と返り咲きへ意気込んだ。

 ◆プロ初中3日 前田が23日ロッキーズ戦のリリーフから中3日で登板。中3日以内は日米を通じて初めて。7回以上を投げたのは大リーグ通算5度目だが、無失点も初。交流戦は通算4試合目で初勝利。ドジャースタジアムでは昨年7月10日からレギュラーシーズン9勝1敗。