ヤンキース田中将大投手(29)が23日、ツインズ戦に登板し今季初のゼロ被弾で3勝目(2敗)を挙げた。7失点と大崩れした前回登板から一転、この日は制球が良かった。初回から4回までは相手をわずか1安打に抑え、5回は2死無走者から死球と連打で1点を奪われたものの、7回途中の降板まで崩れず、追加点を許さなかった。

 速球を積極的に使っていった。最速こそ93・6マイル(約151キロ)止まりだったが、ストライクゾーンいっぱいへの制球力があり、高めも大胆に攻め空振りを奪った。過去4登板で25%程度だった速球系は、この日は36%。「良くも悪くもそれ(速球)が登板を左右するというのは大きい。これまでの登板よりしっかり投げ切れたので、おのずと増えた」という。

 開幕から4試合連続の被弾という課題も、この日は解消できた。田中は「試合を通して自分が事前に立てたプラン通りに投球できた。1球1球、意味を持って投げられたのは良かった」と納得の様子だった。6失点以上の登板が2試合続き懸念の声が上がっていた中での好投に、ブーン監督も「これで乗ってくれればいい」と期待をかけていた。