ヤンキース田中将大投手(30)が、歴史に名を刻む完封勝利を挙げた。ア・リーグ東地区の首位を争うレイズ戦に先発し、全111球中76球がストライクという制球力を駆使して被安打2、10奪三振。自身ヤンキースタジアム初となるシャットアウトで5勝目を挙げた。

ヤンキースの投手が同球場で被安打2以下、2桁奪三振で完封を決めたのは、02年のマイク・ムシーナ以来。通算270勝で殿堂入りしたコントロールの鬼に肩を並べる快投で、レイズとのゲーム差を1・5に広げた。

◆マイク・ムシーナ 1968年12月8日生まれ、米国ペンシルベニア州出身。153キロ前後の速球とナックルカーブ、スライダー、チェンジアップを使った多彩な投球で安定感抜群の右腕で「ムース」の愛称で知られ、今年7月に野球殿堂入りが決まっている。ヤンキースの歴代エースの1人として39歳で引退する最後まで安定感抜群の投球を誇り、球団ではこの20年間で完封が最も多く8度。ゴールドグラブ7度受賞と守備力が高いところも田中と共通する。右投げ左打ち。