先日、サイン盗み問題で謝罪会見を行ったアストロズだが、これで問題に決着がついたわけではなく、同球団への非難が続いている。こうした状況に、アストロズのダスティ・ベーカー監督は16日、スキャンダルの余波が早く静まるよう望んだ。

ベーカー監督は会見で謝罪する一方で、「この問題に延々と答える必要がなくなり、シーズンを始められることを願う」と、前進を望む発言を残したが、非難の嵐は止まず。昨季ワールドシリーズ(WS)でアストロズを破って優勝したナショナルズのカート・スズキ捕手のコメントに、アストロズのカルロス・コレア内野手が噛み付くなど、選手を巻き込んでの騒動となっている。

ベーカー監督は「前に進むにはしばらく時間がかかるだろう。『前に進もう』と言ったからといって、前進できるわけでもない。時には意見を言う必要もあると思うが、こなさなくてはならない仕事だってある」と述べ、「すべては時とともに癒える。その時が来ることを願っている」と話した。

MLBは、昨季についてはアストロズがサイン盗みを行っていないと結論づけているが、スズキは昨季WSで相手の攻撃時にダグアウトから口笛が聞こえたと『ワシントン・ポスト』紙に主張。するとコレアはメディアを通じて激しく反論し、「優勝リングを味わえばいいじゃないか」と皮肉めいた言葉を残していた。しかしベーカー監督は「カルロスは信念を持って発言した。この件については何も問題はない。こういうことに私は振り回されない」と語っている。(AP)