ヤンキースの先発右腕コリー・クルバー(35)が19日、レンジャーズ戦でノーヒットノーランを達成した。メジャーでは17日のタイガース右腕ターンブルに続き2日連続、今季6人目の達成。2日以内に2度のノーノーが記録されたのは90年6月以来、約31年ぶりで、5月中の6度目達成は史上最多となる。

サイ・ヤング賞2度受賞のクルバーはこの2年間は負傷でほぼ登板しておらず、楽天に復帰した田中将大投手(32)の穴を埋めるべく1年契約でヤ軍に移籍。9回まで101球で9奪三振とほぼ完璧な投球で復活をアピールし、球団では22年ぶりの快挙達成だった。

今季はパドレスのマスグローブ、ホワイトソックスのロドン、オリオールズのミーンズ、レッズのマイリーも達成し、開幕からノーノー量産。17日に達成したターンブルはメジャー通算がわずか10勝と実績がなく、他の達成した投手も決して超エリートとはいえない。それでも次々と快挙を達成しているのは、今季から採用した飛ばないボールにより、投高打低が加速したことが大きい。

メジャーの平均打率は2割3分6厘で、昨季の2割4分5厘、19年の2割5分2厘よりも悪化し、歴史的低打率となっている。一方で投手は、スタットキャストによるとフォーシームの平均球速が93・6マイル(約151キロ)で、昨年と一昨年の93・4マイルより上昇、15年の93・1マイルからはさらに大きな差が出ている。投手のレベルアップが続いている証しだ。