【ヒューストン(米テキサス州)11日(日本時間12日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(28)が、片手1本で34号本塁打をマークした。アストロズ戦に「2番DH」で出場。1回無死三塁、右腕ガルシアのカーブをすくい上げ、右手1本のフォロースルーとなりながら、右越えに先制2ランをたたきこみ、日米通算500打点を記録した。前日は先発マウンドに上がり、今季12勝目をマーク。右手中指のマメの影響で降板したが、状態は問題なし。登板翌日に強い大谷も健在だった。
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右飛か…と思った打球がスタンドインした。大谷のパワーがさく裂した。1回無死三塁、右腕ガルシアの低めカーブにややタイミングを崩された。打球速度100・5マイル(約162キロ)、角度31度。インパクト後のフォロースルーは右手1本。それでも飛距離は388フィート(約118メートル)。ネビン監督代行は「Really Good」と称賛した。
決め球を打ち崩した。相手からすれば、三振が欲しい場面。被打率1割6分7厘、今季の被本塁打ゼロだったカーブを2球続けられたが、食らいついて捉えた。ア軍の捕手バスケスは「低めにいいコースのボールだったが、彼にはものすごいパワーがある」と脱帽。今季、平均の打球速度は92・7マイルだが、9月は95・4マイルに上昇。同91・8マイル(シーズン平均93・6マイル)と下がった昨季と違い、疲労が蓄積するシーズン終盤でも力強さが増してきている。
今季の登板翌日試合(ダブルヘッダーの場合は2試合目)は、57打数19安打の打率3割3分3厘、7本塁打、11打点。ナイター翌日だろうが、もはや大谷には関係ない。ネビン監督代行は「自分の体を理解し、機能させることに最も優れた選手」と体調管理についても高く評価。規定打席と規定投球回数のダブル到達の快挙が目前に迫るのは、試合に出続けながら、結果が伴っているからだ。
8月は28試合の出場で8本塁打と徐々にペースを上げ、9月も8戦4発と量産モード。残り22試合。2年連続の40号の大台、そしてヤンキース・ジャッジとの高レベルなMVP争いへ、ラストスパートに入った。