今季MVP最有力のエンゼルス大谷翔平投手(29)が、レプリカユニホームの売り上げで今年1位の栄誉に輝いた。

MLBと選手会が29日(日本時間30日)発表した。日本人選手では史上初の売り上げナンバーワンとなる。

大谷はデビュー年の2018年に売り上げ8位、1度目のMVPに輝いた21年は9位で、トップ10入りはこれで3度目。7月に発表された今年前半の売り上げでは1位がブレーブスのアクーニャ外野手、2位が大谷となっており、最終的に大谷が逆転しトップに躍り出た。

ランキングは、MLB公式サイトのオンラインショップで今年開幕からの売り上げをもとにしている。

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8月の夏休み期間、エンゼルスタジアム内のチームストアは大混雑でカオスだった。開場と同時に行列ができ、スタッフが入場制限を行っていた。お客さんのほとんどは日本人。しばらく並んで中に入っても「OHTANI 17」のユニホームは売り切れの場合が多く、購入したユニホームに文字と数字を刻むカスタマイズ(特注)でショップ店員に依頼しないとゲットできない状況だった。

だが、注文したとしても「OHTANI」のアルファベットの英字や数字が品切れ。後日、出直すしかなかった。「いつ、再入荷するのか」と店員に尋ねても、「カナダの工場に発注しているけど、いつかは分からない。来週、また来てみて」と告げられた。子ども用の大谷ユニホームを購入するため、再チャレンジしたが、今度は「17」の文字が大人用しかないと言われ、またも断念。5度目くらいか、開場後のオープンと同時にショップを訪れ、ようやく購入に成功した。

今オフ、大谷はFAとなる。「OHTANI 17」は、見納めになる可能性もあるだけに、関連グッズはプレミア化していたのだろう。お客さんでごった返している上に、購入する際はストアの外に並び直し、40分以上待つほどの混雑だった。ニューヨーク、ボストン、フィラデルフィアなどの敵地では、大谷と各チームの主力選手のコラボ商品や関連グッズが販売された。ユニホームの売り上げメジャー1位。米国各地での人気ぶりと実体験を踏まえれば、すぐに納得がいった。【MLB担当=斎藤庸裕】