翔平、お先に-。カブス鈴木誠也外野手(29)が2日(日本時間3日)、本拠地でのロッキーズ戦に「2番右翼」でスタメン出場し、今季日本人初アーチとなる先制の1号2ランを放った。1回無死一塁の第1打席、自己最速の球速115マイル(約185キロ)&同最低角度16度の弾丸ライナーで中堅へたたき込んだ。オープン戦から好調を維持するスラッガーが、3年目の大ジャンプを予感させる1発で勝利を呼び込んだ。

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一瞬のためらいもなく、鈴木はバットを鋭く振り抜いた。1回無死一塁。1番ホーナーが四球で歩き、鈴木に対してもカウント2-0とボール球が先行した。先発左腕フリーランドが、不用意にストライクを取りにきたのは、時速92マイル(約148キロ)の真ん中速球。「打者有利な、しっかり振れるカウントだった。空振りでもいいから、思い切って振っていけたら、という感じだった」。見逃す選択はなかった。

メジャー3年目で自己最速となる打球速度115マイル(約185キロ)のライナーは、角度16度のまま、ほぼ失速することなく、リグリーフィールド名物のツタが絡まる中堅後方の壁を越えた。7回にダメ押しとなるアベック弾を放った3番ベリンジャーが「あれはミサイルだ」と表現するほど、衝撃的な打球だった。

5年契約の3年目。昨季途中、極度の不振からスタメン落ちした時期があったものの、後半戦に本来の打撃を取り戻したこともあり、首脳陣からの信頼は厚い。今季はオープン戦当初から「2番」に定着。メジャーでは、ドジャース大谷をはじめ、ヤンキースのソト、パドレスのタティスら「2番最強説」を貫く球団も多く、鈴木も例外ではない。オープン戦では、チーム最多の6本塁打、打率4割5分9厘と、名実ともに主砲としての足場を固めて開幕を迎えた。

前日は、快投を演じた今永のデビュー戦で、走者を置いて右打ちの安打、フルカウントからの四球と渋い働きで好機を広げ、いずれも得点につなげた。一夜明けたこの日は、試合の流れを手繰り寄せる高速弾。どんな形でも貢献できるのが、3拍子そろった鈴木の魅力でもある。「先制できたのがチームにとって大きかった」と鈴木。どっしりと腰を落ち着けた雰囲気を漂わせる3年目。同学年の大谷に先んじた自身の今季1号よりも、チームの勝利に目を向けていた。

◆日本人のシーズン初アーチ 最近5年は20年筒香(レイズ)、21年大谷(エンゼルス)、22年鈴木(カブス)、23年大谷(エンゼルス)、24年鈴木(カブス)。鈴木の日本人1号は2年ぶり2度目。

▽カ軍カウンセル監督(鈴木の1発に)「これまで見た中でもハードな打球だった。とても印象的だった。春季キャンプ以来、ハードに打っていたし積極性をコントロールできている」

【動画】鈴木誠也の「ミサイル」みたいな185キロ高速弾>>