<マリナーズ2-0ツインズ>◇7日(日本時間8日)◇セーフコフィールド

 マリナーズ岩隈久志投手(33)が毎回の10K無失点の快投で今季7勝目(4敗)を挙げた。最大の危機となった7回2死二、三塁。1点リードの場面で左打ちのツインズ・フルドを外角へ沈む球で空振り三振に仕留めた。思わずグラブをたたいてほえる。7回を105球で4安打無失点。5月以来の連勝を飾った。

 最後の場面に「気合も入っていたので。三振で打ち取れたのは良かった。(フルカウントになり)四球でもいいと思った」。今季初の2桁奪三振を支えたのは低めに制球された真っすぐ。4回にアレシアを見逃し三振に仕留め「自信を持って最後まで投げられた」と言う。試合前のブルペンで「もうちょい角度をつけて」と投げた球で感覚をつかみ無四球。ツ軍には5戦5勝で自責点0と抑え込んでいる。

 昨季選出された球宴に、今年は選ばれなかった。開幕から故障で出遅れた影響で規定投球回数にもわずかに届いていない。だがWHIP(1イニングあたりの許走者数)は1・05と“隠れ”リーグ5位。次回の前半戦最終登板後に上位に顔を出すに違いない。「(今回登板は)いいきっかけになる。次回に持っていけたらいい」と、大きな手応えを感じたマウンドだった。

 ▼岩隈がメジャー30勝目(15敗)を挙げ通算防御率は2・89。米記録会社エライアスによると、デビューから30勝到達時に15敗以下で、通算防御率が3点未満だったのは過去25年で3人目。12敗で防御率2・68だった93年マイク・ムシーナ(オリオールズ)と、9敗で防御率2・90だった02年ロイ・オズワルト(アストロズ)以来。

 ▼岩隈はデビュー以来ツインズ戦に5戦5勝で自責点0。先発でデビューから同じ相手に5戦連続自責点ゼロは66年ラリー・ジャスター(カージナルス)がドジャース相手に達成以来2人目。先発で同じ相手に5戦連続自責点0は81~82年ブリット・バーンズ(ホワイトソックス)がヤンキース相手に達成して以来。