球界のエースへ、上り詰める。楽天則本昂大投手(26)が6日、仙台市内の球団事務所で5000万円増の2億5000万円(金額は推定)で契約更改した。4月19日の西武戦から6月8日のDeNA戦にかけて、メジャー記録に並ぶ8試合連続2ケタ奪三振を記録。15勝7敗、防御率2・57でキャリアハイの数字を残すと、4年連続で200奪三振超えの自己最多「222K」で4年連続最多奪三振のタイトルも手にした。それでも「まだまだやれたと思うし、まだまだいい成績を残せた」と満足した様子はない。

 来季が3年契約の2年目。次なる目標は沢村賞だ。同賞の選考基準は(1)15以上の勝利数(2)150以上の奪三振数(3)10以上の完投試合数(4)2・50以下の防御率(5)200イニング以上の投球回数(6)25以上の登板数(7)6割以上の勝率。今季の成績を見れば(3)(4)(5)以外はクリアしている。「自分で決められるものではないけど、1度は取りたいと思う」と意欲を示した。

 さらなる高みへ、1試合平均の投球回数にこだわる。「今年の1試合の平均イニングは7・4。来年は8を目指していきたい」と試合を作りながら、救援陣の負担を減らす。プロ2年目、14年の完投数「9」が、これまでの最高記録。「完投を増やしていけたら」とエースとしての存在意義を示す。「来年は個人としても、チームとしても期待している」。投手にとって、最高の栄誉とされる沢村賞へ少しでも近づく。【栗田尚樹】