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由規154キロ、2回2K無安打デビュー

1回表楽天2死、楽天ナインが見つめる中、154キロの直球で草野から三振を奪った由規(撮影・鈴木豊)
1回表楽天2死、楽天ナインが見つめる中、154キロの直球で草野から三振を奪った由規(撮影・鈴木豊)

<練習試合:ヤクルト4-1楽天>◇25日◇沖縄・浦添

 由規が圧巻の154キロデビューを飾った。ヤクルト高校生ドラフト1巡目・佐藤由規投手(18=仙台育英)が25日、練習試合・楽天戦(沖縄・浦添)で実戦初登板した。1回表2死から3番草野を三振に仕留めた1球は154キロを記録し、2回無安打無失点、2奪三振に抑えた。次回登板予定は3月6日の日本ハム戦(札幌ドーム)で、ライバル中田翔内野手(18=大阪桐蔭)と初対決する。

 ルーキー由規があいさつ代わりの剛速球だ。1回表2死。3番草野へカウント2-0から、うなりを上げる154キロ内角低めの直球が、捕手のミットに吸い込まれた。バットはピクリとも動かず、スタンドからはどよめきが起こった。「こん身の真っすぐ。いい感触でした。躍動? バランスを崩した部分もありますけど」。会心の1球に自然と笑みがこぼれた。

 2日前から緊張感に襲われ、この日は目覚まし時計にセットした時間よりも少し早い午前6時45分に目が覚めた。登板中も「今までにないぐらい」と言うほどガチガチだった。それでも「これまで1歩引き気味だったけど、今日は強気に攻めた」。フリー打撃登板では味方先輩に当てられないと、内角を突けずに不本意な投球をしたこともあった。この日は結果は気にせず、腕を思い切り振ったことで持ち味を発揮した。

 2回25球。四球こそ1個与えたが、投ゴロも無難にさばくなど無安打無失点に抑えた。この時期に150キロ超えは5球を数えた。荒木投手コーチが「期待を裏切った。最初だし、ちょっとはつまずくかと思ったけど、やっぱり(力を)持っている」と言えば、高田監督も「試合度胸もあるし上出来。次の登板が楽しみ」と目尻を下げた。捕手の福川は「内角低めへ154キロなんてすごい。絶賛してやってください」。制球難に苦しむ姿を心配していた周囲も、実戦になって人が変わったような投球を見せたルーキーへ、賛辞の言葉を惜しまなかった。

 卒業式(28日)出席のため、26日にチームを一時離れる由規にとって、実質的なキャンプ打ち上げだった。投げながら調子を上げていく右腕は、キャンプではスロー調整を指示された。ようやくこの日で総投球数が1000球を超えたが「初回からあんなにスピードが出ることはなかったし、1球1球集中して投げられました。これが終わりじゃなくて始まり」。成長を実感している。

 次回登板は3月6日の日本ハム戦で、2番手として2イニングで登板する予定だ。注目の中田との対決では「駆け引きもあるけど、あくまで直球で。打ってみろ! という感じで投げたい」。怪物斬(ぎ)りへ。笑顔の奥に自信がみなぎっていた。【松本俊】

[2008年2月26日8時39分 紙面から]

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