子どもの頃、多くの人が遊んだ吹き矢。健康志向が高まる中、いま高齢者の間で静かなブームを呼んでいる。埼玉・久喜市にある「久喜吹き矢クラブ」(菱沼恒夫会長=82)では、十分なコロナ対策を施しながら練習を続けている。

同クラブは11年前、新聞で「スポーツ吹き矢式呼吸法による健康効果」を知った菱沼会長が創設。現在25人が在籍する。会員の相互理解を基に、月4回の定期練習と年1回の親睦大会に加え、初心者教室も開催している。

競技は1ラウンド(1回)3分間で7、5、3、1点に分かれた的へ向かって5本吹き、これを4回繰り返して得点を競う。的までの距離は初心者が6メートル、上達するにつれ8、10メートルへ延びていく。

2月11日の定期練習には13人が参加。公認指導員の間々田耕造さん(77=白岡市)の下、4班に分かれ1時間半ほどかけて6回を行った。1級を有し、この日準パーフェクトの33点を出した山中孝夫さん(86)は「昇段よりまず健康第1ですね」と笑顔で応えてくれた。

「コロナさえなければ、もっとにぎやかなんですが」と残念そうに話す菱沼会長。3月は5、11、19、26日に練習が予定されており、さらに参加者が増えてくれることを期待している。

[PR]