将棋のALSOK杯第75期王将戦を制した5連覇を達成した藤井聡太王将(竜王・名人・王位・棋聖・棋王=23)の就位式が10日、東京都港区の明治記念館で行われた。昨年4勝1敗で下した永瀬拓矢九段(33)に連続で挑戦を受けた今期は、第4局(2月17、18日、和歌山市「和歌山城ホール」)を終えて1勝3敗と、7番勝負で初めてかど番に立たされた。第5局(3月8、9日、栃木県大田原市「ホテル花月」以降3連勝。かけ持ちで1勝2敗と「ダブルかど番」だった棋王戦5番勝負も含め、もう負けられない状態からの5連勝で、「ダブル逆転防衛」を果たした。

藤井は謝辞で、「前期の経験を生かして戦いたいと思って臨んだのですが、永瀬九段の深い研究と鋭い指し手の前に第4局を終えて1勝3敗とかど番に追い込まれる展開となりました」とシリーズ前半を振り返った。分岐点となった第5局については、「気持ちの面でも前向きに臨むのが難しい状況でもあり、1日目は苦しい展開となってしまったのですが、2日目は切り替えて盤に集中して指すことができたと感じています」と触れた。

そのうえで、「結果として第5局がターニングポイントとなり、続く第6局、第7局では積極的に指していくことができました。対局に臨む上での精神面の難しさを実感するとともに、技術面においても永瀬九段の鋭い着想、指し手から学ぶことが多いシリーズだったのではないかと感じています。今期の経験を成長につなげられるように、今後もしっかりと取り組んでまいりたいと思います」と述べていた。