転換期を迎えつつある就職戦線の話、第2弾。人事採用コンサルタントで駒大経済学部非常勤講師の川村稔さん(58)は以前、面接官研修で会った約3000人の受講者から「欲しい人材」を聞いたところ、「自己肯定感がある」「仕事に意欲を持つ」「相手の意見を聞いて自分の意見を言える」「自分で考えて行動できる人」など、20項目を超える回答を得た。「求める人材像は、いつの時代も変わらない。大事なのは、なぜそのような人が採りたいのかという理由を明確にすることなんです」と、川村さんは力説する。

一方、学生からは大手のレジャー施設やアパレル、コーヒーショップでのアルバイト経験が「就職に有利というのは本当?」などの質問を受けるという。川村さんは「どこでアルバイトをしたのかではなく、アルバイトを通して何を学んだのかが問われる。経験が無駄になることはありません」と、うわべだけの情報に踊らされる学生の実態を語った。「そのことに気付いていない学生はもちろん、それを説明できない周囲の大人たちも問題があると思います」。

川村さんは、自身のホームページで、人事採用担当者側と学生側の双方の立場にたって、就職活動のアドバイスを展開している。

川村さんのホームページURL https://kawamura-saiyou.com/