3番人気のヴァデニ(牡、J・ルジェ、父チャーチル)が直線で抜け出し、2着に5馬身差の圧勝で仏ダービー馬に輝いた。鞍上はクリストフ・スミヨンで勝ちタイムは2分6秒65。

2着にはエルボデゴンが入り、昨年のBCジュベナイルターフ覇者で、仏2000ギニーとの2冠を狙った1番人気モダンゲームズは3着に敗れた。日本のダービー馬キズナ産駒のユズナは最下位15着に敗れている。

ヴァデニは17年の英愛2000ギニーなどG1を4勝したチャーチル(父ガリレオ)の初年度産駒。前走のG3ギシュ賞で重賞初制覇を果たしており、通算成績は6戦4勝となった。生産者兼オーナーのアガカーン殿下は仏ダービー8勝目。管理するジャン・クロード・ルジェ師は同5勝目、騎乗したスミヨン騎手は同4勝目となった。

レーシングポスト電子版はルジェ師の談話を紹介。ルジェ師は「ひとまずはアルマンゾル(16年の仏ダービー馬で、同年に英愛チャンピオンSを連勝)と同じルートを進むつもりです。今年の最後には凱旋門賞に向かうかもしれません。馬場が悪くなければ、アルマンゾルと同じように(8月15日に)ドーヴィルのG2ギョームドルナーノ賞を走って、愛チャンピオンSに向かいたいと思います」と話している。

今秋の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月2日=パリロンシャン)へ向けた大手ブックメーカー各社の単勝前売りオッズは6~9倍となり、同3~4倍で1番人気のデザートクラウンに次ぐ2番人気に浮上。前日の英ダービーを制したデザートクラウンとともに、仏ダービー馬ヴァデニの今後に注目が集まりそうだ。