横綱は強い-。ケンタッキーダービー3着だったフォーエバーヤング(牡3、矢作)が国内での無敗記録を更新した。

さすがの強さを3歳ダート3冠の最終戦で見せつけた。差し脚を伸ばすミッキーファイトに好位抜け出しから1馬身4分の1差をつけ、完全に封じた。勝ち時計は2分4秒1。国内に敵はいない。目指すはダート最高峰の舞台、BCクラシック(G1、ダート2000メートル、11月2日=デルマー)だ。

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10月を思わせないほどの熱さが大井で生まれた。3歳ダート3冠の最終戦。世代最強を決める大一番で躍動したのは横綱フォーエバーヤングだった。

あまりの豪華メンバーに、ファンファーレ前は静まり返ったスタンド。それとは打って変わったように最後の直線は大歓声となった。2番手から白い砂を巻き上げて加速するフォーエバーヤング。場内の興奮は最高潮に達した。好位から正攻法の競馬で進める横綱相撲でカシマエスパーダをかわす。残る期待は差し脚を伸ばすミッキーファイトがどれだけ迫るか。その期待は一瞬でなくなった。横綱の脚いろは衰え知らず。1馬身4分の1差。完勝だった。

“瑠星コール”に応えるように右手を挙げた坂井騎手は「ほっとしています。負けられないと思っていた。でも素晴らしいメンバーだったので、最後まで油断しないようにしていました」と喜びの声を届けた。

騎手、調教師ともに生まれ育った故郷の地での凱旋(がいせん)。思い入れのある競馬場をこれまでにないほど盛り上げた。鞍上が「この大井で、そして記念すべき第1回のJDCを勝ててうれしいです」と言えば、人馬の好走を見届けた矢作師も「いっぱいお客さんが入ってね。大井が盛り上がることが何よりの喜びです」と笑みを浮かべた。

名実ともに新時代をけん引する馬。国内最高といえる豪華メンバーに付け入る隙を与えなかった。まさに敵なし。当初の予定通り、BCクラシックへ突き進む。師は「戦ってきた相手が違うのでね。ケンタッキーダービーというすごい舞台でやってきたので、今回は周りを威圧するような感じだった。14日に検疫に入って、22日に渡米します」。遠い空の向こう、海の向こうへ。日本で世代の国内最強を証明した横綱が再度、海を渡る。ダート世界最強へ、ファンの夢を乗せて。【舟元祐二】

 

◆フォーエバーヤング▽父 リアルスティール▽母 フォエヴァーダーリング(コングラツ)▽牡3▽馬主 藤田晋▽調教師 矢作芳人(栗東)▽生産者 ノーザンF(北海道安平町)▽戦績 7戦6勝(うち地方3戦3勝、海外3戦2勝)▽総獲得賞金 4億3417万8100円(うち地方1億4700万円、海外2億7997万8100円)▽主な勝ち鞍 23年JBC2歳優駿(Jpn3)全日本2歳優駿(Jpn1)、24年サウジダービー(G3)、UAEダービー(G2)▽馬名の意味 曲名より