復帰週から地元ファンを沸かせた。福島県二本松市出身の田辺裕信騎手(42)がサノノグレーター(牡、尾形)の豪脚を引き出し、重賞初制覇に導いた。勝ちタイム1分45秒2は、98年吾妻小富士オープンでアンブラスモアが樹立したコースレコードを28年ぶりに0秒1更新。鞍上は24年オフトレイルに次ぐこのレース3勝目となった。
◇ ◇ ◇
夏の福島開催を待ちわびていた地元ファンの後押しを受け、田辺騎手とサノノグレーターがゴール前鮮やかに突き抜けた。中団で脚をためると鞍上は満を持して大外に誘導。懸命なアクションにパートナーが応え、上がり最速34秒0をマーク。鞍上は「今日の流れの中でいい位置を取れたと思いました。手応えが良かったですし、力を信用して(大外から)動いていきました。完勝でしたね」と会心の勝利を振り返った。
田辺騎手は左足かかとのプレート除去手術のため一時戦列を離れ、4週間ぶりに今週から復帰したばかり。地元の福島開幕に何とか間に合った。「復帰週からこれだけ走る馬を用意してくださったオーナー、尾形先生、スタッフの皆さんに感謝しかないです。手術して感じは良くて、自分の調子は良かったです」。体を万全の状態に戻し陣営の期待に応えてみせた。
管理する尾形師にとっては13年の京王杯2歳S(カラダレジェンド)以来、13年ぶりのJRA重賞勝ちで、その時の鞍上も田辺騎手。「田辺騎手の復帰週でしたし良かったです。必ずはじけると思って見ていました。ソエが解消し状態はとても良かったです」と自信を持って送り出した。
重賞戦線、G1でもまれ、着実に地力を強化してきたことを結果で証明。次走は未定も、秋はまた大舞台が視野に入る。鞍上は「まだ若い馬ですがこれから秋競馬も盛り上げてくれると思います」と太鼓判。真夏のみちのく決戦を制しさらなる飛躍を目指す。【井上力心】
◆サノノグレーター ▽父 グレーターロンドン▽母 メメクザリアーナ(ジャングルポケット)▽牡3▽馬主 佐野信幸▽調教師 尾形和幸(美浦)▽生産者 沖田牧場(北海道日高町)▽戦績 7戦3勝▽総獲得賞金 6581万2000円▽馬名の由来 馬主名より+父名の一部

