大きな富士山を眺めながら、でっかいマダイを釣ろう! 静岡・田子の浦「海渡」では、来月1日から「田子の浦マダイダービー」を単独で実施する。マダイ2匹の重量審査で、期間内なら何度でもチャレンジできて、1匹からの入れ替えができる。市川進代表は「ちょうど11月ぐらいから大物が釣れる。今年は年末いっぱい面白そう」と、手応えを感じている。さあ、田子の浦にカジをとれ!
富士山が白い帽子をかぶっている。今月15日に初雪化粧があり、銭湯の壁画にも登場する姿になって、駿河湾をにらんでいる。きれいな青空が広がる今、田子の浦港から出船する「海渡」での釣行では、この大きな美しい富士山を眺めながら、気持ちよく釣りを楽しめる。
大きく美しいのは、狙うマダイも同じだ。春の乗っ込み(産卵活動)で誕生した個体が、元気に700グラム~1キロに育つ。春がサイズ狙いで、秋は数釣りができるから「収穫の秋」といわれている。ところが、今秋は数だけではなく、3~5キロの中~大型が顔をみせている。
市川浩輔船長は「これから11月が本番ですね。最初は型の細かい(小さい)のが多い。エサ取りも多いけど、それは手のひらサイズだったりする。今年は期待できますね」と、言葉に力を込めた。
田子の浦の海が開くのは午前6時。富士山にようやく朝日が反射して、頭頂部の白い雪の部分がほんのりと赤く染まる。神々しい。仕掛けを投入するまで、見上げているだけで気分が高まってくる。
海面からのタナ(魚の回遊層)は30~45メートル。船長の指示するタナは、コマセカゴの位置になる。投入後すぐの指示は「32メートルです」だった。ハリスが4号10メートルなので、42メートルまでコマセカゴを落として大きく振る。ここでコマセがポロンと吐き出されるイメージだ。仕掛けがゆっくりと沈んでいく時間を5~8秒ほど与えてから慌てずにリールを巻いて、指示ダナの32メートルにコマセカゴをセットする。あとはマダイが掛かるのを待つだけだ。
船中では手のひらサイズの再放流級が連発した。その中で、右舷ミヨシ(船首)神田司さん(79=静岡県富士市)が約600グラムを釣り上げた。「魚はいるね。小さいのが多いけど、今の時期だから。これからだよ」と、釣り歴50年のベテランらしい言葉が返ってきた。左舷トモ(船尾)に座った山本豊寿さん(70=同)が1・5キロ前後をキャッチして「食べごろだね。田子の浦のマダイはうまいからね」とえびす顔だ。
タコボウズ記者もチャレンジした。最初はまるでダメ。エサばかり取られてしまう。ハリにつけたオキアミは、頭部だけきれいに食われている。コマセの中から大きいオキアミを選んでいたが、小さいものにして、ハリを頭部にかかるようにつければ、マダイもヒットするのではないか-。ふと、そんなことを考えた。大きくて形のいいオキアミを選びがちだが、小さいもので勝負してみた。
すぐに答えが出た。ガツンと大きくサオが引き込まれ、直後にブルブルとサオが震えて、不規則に震動した。マダイだ。慌てずにリールを巻いて抜き上げると1・8キロ。きれいなピンク色だ。その後も「小さいオキアミ作戦」で800グラムを2匹追釣できた。
船中では6人全員がマダイをゲットし、丸まる太ったイナダも釣れた。この日は大きなマダイは出てこなかったが、ハリス切れなどもあって、大物の気配は漂っていた。来月1日から「田子の浦マダイダービー」が始まる。大物はその時に、活性が上がればいい。【寺沢卓】
▼船 田子の浦「海渡」【電話】0545・60・0708。田子の浦マダイダービーは、来月1日からスタート。マダイの釣況で期間を決める。マダイ2匹の総重量勝負。期間中は何度でも挑戦できて、1匹からの入れ替えが可能。初回だけ1000円の参加費で、日刊スポーツ特製保冷バッグと交換。通常のマダイ乗合船は午前5時30分集合で、そろい次第出船。氷&コマセ付きで9500円。

