5月19日、東京湾と駿河湾で開催していたマダイのダービー形式の大会が終了した。3月に開幕して、釣り上げたマダイ3匹で競うルール。期間内なら何度でも参加できて、1匹からの入れ替えができる。優勝は狙えなくても「記録を更新したくなってくる」「順位が上がるのが面白い」と記録を残した参加者は東京湾が78人、駿河湾99人と大盛況だった。それぞれの優勝者にビギナー必聴のマダイ釣りのコツを聞いてみた。

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駿河湾マダイダービーを制したのは望月康光さん(76=富士宮市)で、3匹総重量が16・12キロだった。4月18日、久料「魚磯丸」午後便で5・32キロをキャッチして20位に位置した。

望月さん 3月からダービー登録はしていたけど、2キロぐらいでは記録にしたくないから機会をうかがっていた。

4日後の同22日午前便で6・3キロと1・12キロを追加して12・74キロで一気に首位に躍り出た。駿河湾マダイダービーでは初開催の2013年で8位、14年は18位と上位に顔を出していた。今回は初優勝になる。

望月さん 大会は好きですね。でも前のめりにならない。リールのドラグをゆるゆるにしておいて、好きなだけマダイを走らせる。10メートルぐらいは道糸が出るけどどこかで魚は疲れる。そこからが道糸を緩めないようにして勝負ですよ。

逆らわずに魚のなすがまま。無理に力は加えない。「魚磯丸」久保田清船長は「タナの調整をするときが独特で、ドラグが緩いから手で糸を引っ張って出して、巻くときも指でつまんで少しずつ戻してくる。望月さん流だね」と感心した。

望月さん ビギナーの方々に教えるなんてとんでもない。でも、デカいタイを釣るならハリスは4号でいい。無駄な小細工もしない。タナを決めたら下げちゃいけない。そのぐらいですかね。みなさん、まだ、マダイは釣れそうなので船長の言うことをよく聞いて頑張ってください。

▼マダイダービーとは 春のノッコミシーズンに3匹の重量で勝負するマダイ釣り大会。今年は3月16日から5月19日まで。期間内であれば何度でもチャレンジできて、1匹から入れ替えができる。同重量の場合は最大魚の重い方が上位。優勝した望月さんと清水さんには、クリスタルトロフィーとがまかつ提供の「がま船シーファング・マダイ50号 2.7M」(5万2000円相当)、オリジナルチャンピオンブルゾンが贈られる。西暦1ケタ「9」と同じく下1ケタ「9」の順位が飛び賞となる。

対象の船宿はそれぞれ「駿河湾マダイダービー」は御前崎「博栄丸」、久料「魚磯丸」、戸田「たか丸」、安良里「ふじなみ丸」の4地区。「Tokyo Bayマダイダービー」は久里浜「大正丸」、八景「太田屋」、勝山「宝生丸」、富浦「共栄丸」の4地区。