「男女の間を近づける」医学的根拠に基づいた方法があるのを、ご存じですか?

 (1)香水をうまく使う 80%以上の男性が、女性の香水に性欲をかき立てられるという結果が、アラン・ハーシュ博士(米国)の研究で分かりました。中でもフルーティーな香りが人気で、特にグレープフルーツの香りを男性がかぐと、女性の見た目年齢は、実年齢より5歳も若くなるという研究結果があります。ただし、香水の効果は15分ほどですので、最初のイメージが大切でしょう。

 ちなみに、おならの臭い成分にインドールという悪臭物質がありますが、このインドールをアルコールで0・0001%にまで薄めると、ジャスミンやバラなど花の香りになり、香水などの香料の材料になるんです! また、インドールと同じおならの悪臭成分であるスカトールという物質も、薄めると香料の材料になります。

 (2)赤い服を着る 女性のみならず、男性も赤い服を着れば、恋愛が実るということです。心理学の世界では「ロマンチックレッド効果」といって、赤い女性を見ると男性は(性的)魅力や興奮を感じ、赤い男性を見ると、女性は、富や権力を意識するということが、米国ロチェスター大学のアンドリュー・エリオット教授らの研究で明らかになりました。倦怠(けんたい)期の夫婦には、お勧め。赤いサングラスでも良い。

 同教授の実験の1つで、同じ人のシャツの色を赤や青など次々に変え、それぞれの印象を異性にアンケートするというもの。その結果、判明したのが、赤色が持つ効果でした。同教授によれば、これは霊長類のオス全般に見られる作用だそうで、極めて本能的なもののようです。

 (3)コーヒーのにおいをかぎ、紅茶を飲む 杏林大学の研究によると、コーヒーの香りにはリラックス効果があることが分かり(飲まなくてもいいです。特にグアテマラ、ブルーマウンテンの香りが効果的)、また、紅茶を飲むことで、前頭葉の血液の流れが多くなり、コミュニケーション能力を高めるそうです。その結果、おしゃべりが苦手な人を上手にする効果があることが、分かってきました。

 ◆森田豊(もりた・ゆたか)1963年(昭38)6月18日、東京都生まれ。秋田大医学部、東大大学院医学系研究科修了。米ハーバード大専任講師を歴任。現役医師として活躍すると同時に、テレビではコメンテーターのほか、「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)など人気番組の医療監修も数多く務める。著書は「今すぐ『それ』をやめなさい!」(すばる舎)「ダイエットはオーダーメイドしなさい!」(幻冬舎)「ねぎを首に巻くと風邪が治るか?」(角川SSC新書)など。気分転換は週2回のヨガ。