熟睡できるアイテム、環境にはいろんなものが挙げられますが、シーツの色もそれと深い関係があるんです。では何色が効果的でしょう? 白? 黒?

 答えは「青」なんです。

 シーツの色による睡眠時間を計った結果、睡眠時間が一番長かったのは青色。青色は、心を落ち着かせる色なんです。次に黄色、緑色という結果が出ています。一番寝にくいのは紫という結果でした。意外に白も緊張する色なのでオススメできません。

 ちなみに病院の白いシーツは血液等の汚れをわかりやすいようにするためなんです。

 不眠症に効く食材なんていうのもあります。「レタス」です。レタスの芯には、眠りを誘うラクチュコピクリンという成分が多く含まれています。芯から出てくる白い汁が、ラクチュコピクリンです。

 眠気を誘うためには、メラトニンやセロトニンという睡眠誘導ホルモンが必要なのですが、ラクチュコピクリンは、それと同じ働きを持っているのです。

 日本でも有名なイギリスの絵本「ピーターラビット」に、「レタスを食べ過ぎると催眠薬のように効く……」(「フロプシーのこどもたち」より)とあり、絵本の中のウサギたちは、そのせいで眠り込んでしまったといいます。

 レタスには、沈痛・沈静作用もあるので、ヨーロッパでは昔から薬として用いられてきました。

 日本では、このレタスの効果はあまり知られていませんが、ヨーロッパでは、極度の不眠症で悩んでいた女性に、昼と夜、レタスの葉を3枚食べることをすすめた結果、改善されたという報告もあります。

 ただし、一般的な丸いレタスは、残念ながらラクチュコピクリンの量が少ないようです。最も多く含まれているのは、ヨーロッパ種のラクツーカ、ビローサと呼ばれるものだそうですが、なかなか手に入らないかもしれませんね。次に多く含まれているのが、サニーレタスやサンチュです。

 ◆森田豊(もりた・ゆたか)1963年(昭38)6月18日、東京都生まれ。秋田大医学部、東大大学院医学系研究科修了。米ハーバード大専任講師を歴任。現役医師として活躍すると同時に、テレビではコメンテーターのほか、「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)など人気番組の医療監修も数多く務める。著書は「今すぐ『それ』をやめなさい!」(すばる舎)「ダイエットはオーダーメイドしなさい!」(幻冬舎)「ねぎを首に巻くと風邪が治るか?」(角川SSC新書)など。気分転換は週2回のヨガ。