■変形性膝関節症は、温めるのか、冷やすのか

みなさんは変形性膝関節症の膝は冷やしたほうが良いと思いますか。温めた方が良いと思いますか。

治療で湿布使う場合に、「湿布を貼って冷やす」と思われている方が比較的多くいます。確かに湿布はヒヤッとしますが、湿布を貼ったときの冷感はすぐに無くなると思います。湿布にはアイシングのように冷やす効果はありません。

冷感湿布にはメントールやハッカエキスの成分が入っていて冷たく感じるだけです。逆に温感湿布にはトウガラシエキスが入っていて温かく感じるだけです。あくまで湿布は局所の炎症を抑えるために使用します。

それでは変形性膝関節症の膝は冷やすか、温めるか、どちらがいいのでしょうか。膝のみならず、変形性関節症や腰痛などの慢性的な痛みの場合は温めることをおすすめします。温めることで血流を良くし、筋肉や筋膜などの軟部組織を柔らかくして関節の動きをスムーズにすることで、痛みの軽減や予防効果が期待できます。

ただし、運動直後に痛みや腫れや熱感が強い場合は、一時的に炎症を抑えるためにアイシング等で冷やすこともあります。それでは膝の温め方はどうすれば良いでしょうか。簡単です。特別な方法ではなく、お風呂に入って温めることです。またカイロや厚めの膝サポーターを使用することも効果があります。特に冬場は膝の痛みが生じやすいのでしっかりと温めてください。

それから夏場でも冷房によって膝が冷えることで痛みが出たりするので注意が必要です。