■成長期のスポーツ傷害

みなさんのお子さんやお孫さんは何かスポーツをしていますか。多くのお子さんがスポーツをしていると思いますが、その頻度は週に何日ぐらいでしょうか。

たくさん練習をやるとオリンピック選手やプロ選手になれると信じて頑張り、親御さんもそのために必死になって付き添っています。確かに幼少期から同じスポーツを休みなく続けてトップアスリートになっている選手はいます。

しかし、一方でせっかく才能があるのにケガをして脱落していく選手が非常に多いのも事実です。

成長期には背が伸びていきますが、骨の伸びに比べて筋肉の伸びが遅れ、体の柔軟性が低下しやすくなります。すると筋肉や筋肉が骨につく部分で損傷が生じることもあります。

また子どもの骨は柔らかく、肘関節、足関節、膝関節および股関節周囲の裂離骨折などは成長期のスポーツ傷害(障がいおよび外傷)で非常に多くみられます。また使い過ぎによる疲労骨折も最近は若年化傾向にあります。

故障して長期間のスポーツ休止が必要になり、そのためケガや故障をした選手が脱落していき、最終的に残った選手がトップアスリートやプロになっているという現状もあります。子どもは大人のミニチュアではありません。大人と比べて体の弱い子どもに必要以上の負荷が加われば、すぐに障がいが生じることは想像できると思います。その原因の1つでもある使い過ぎを避け、子どもをスポーツ傷害から守るのは大人です。決して無理をさせないようにしてください。