プロ野球界に新たな流れが生まれつつある。先日、パ・リーグ６球団と人気ゲームアプリの「バンドリ！　ガールズバンドパーティ！」がコラボ企画を実施することが発表された。「バンドリ！」は音楽バンドを組む女子高生たちが登場し、ＴＶアニメや声優によるライブなど、さまざまなメディアミックスを展開している超大型コンテンツだ。今回のコラボではキャラクターが各球団のユニホームを着たイラストが公開され、グッズの発売や球場でのキャスト声優来場イベントも予定されている。

「アイドルマスターシンデレラガールズ」で、パ・リーグの球団を応援するアイドルの声を担当する声優陣（２０１７年７月４日撮影）

　パシフィックリーグマーケティング社の同企画担当者によると「新しい野球ファンを増やしていく、というのが我々のミッション。野球と離れたところを入り口に、球場に行ってみよう、中継を見てみようと思っていただけたら」という狙いがある。昨年実施された「アイドルマスター　シリーズ」とのコラボも大成功だった。「グッズ類の売り上げも大きく、集客面やネット上の盛り上がりでも手応えがありました。ファン同士で自発的にツアーを組んで、観戦に来てくださったという例もあったようです」（同担当者）。イベント当日はもちろん、企画発表以降はアイマスＰ（プロデューサー＝ファンの呼称）たちが野球に関心を持ち、大いに盛り上がった。

　登場曲である、ももいろクローバーＺの楽曲「Ｍｏｏｎ　Ｐｒｉｄｅ」がバンドリ！のアプリ内で登場するという縁もあるソフトバンク石川は「ありがたいですね。そういうところから新しいファンの方が来てくれるというのは。登板機会があれば頑張ります」と歓迎。チーム内屈指のアニメ好きである育成選手の幸山も「キャラクターもかわいいですね。アニメも見てみようかな」と前向きに話した。

ソフトバンク石川（左）と幸山

　ソフトバンクは８月２３日のビジター日本ハム戦（東京ドーム）がイベント日となっている。ちなみにソフトバンクの担当キャラは、記者の推しバンドでもある「ハロー！　ハッピーワールド」のボーカルを務める弦巻こころちゃん。決めぜりふは「ハッピー！　ラッキー！　スマイル！　イエーイ！」と簡単なのでソフトバンクファンの方もぜひ覚えてほしい。推しキャラクターの奥沢美咲ちゃんはロッテ担当となってしまったが、野球ファンとしても「バンドリ！」ファンとしても楽しみな企画だ。野球離れがささやかれる中、新規ファン開拓へ大きな期待がかかる。【ソフトバンク担当　山本大地】