フィリーズは3日、同球団で長くプレーし、チームに人種差別がまん延していた1960年代に差別と闘ったディック・アレン氏(78)の背番号15番を永久欠番とし、セレモニーを行った。
フィリーズOBで殿堂入りしているマイク・シュミット氏は「ディックは二級市民として扱われることを拒んだ繊細な黒人選手だった」とし、“トラブルメーカー”などの汚名を着せられたアレン氏を「素晴らしい助言者だった」とたたえた。
シュミット氏は「チームメートが差別的で、チームの白人と黒人との間に異なるルールのあった当時、ファンはディックに物を投げつけた。そのため彼は試合中ずっと打者用ヘルメットをかぶっていた。ディックは侮蔑的で差別的なやじを受け、家の庭にはゴミが投げ込まれた。あらゆる方向から攻撃されて彼は非常に苦しみ、そして反撃に出た」と、当時を振り返った。
シュミット氏はさらに、アレン氏がその後所属した球団ではネガティブなレッテル貼りなどなかったと指摘。64年からの11年間で歴代5位の319本塁打を記録しているアレン氏はフィリーズ時代の誤った悪評によって殿堂入りを逃していると述べ、「ディックの技術だけをとっても、ほかの時代にほかのチームにいたら、彼はどれだけのことを達成できただろうか」と訴えた。
フィリーズには長年、殿堂入りした人物の背番号のみを永久欠番とする不文律があったが、アレン氏はそれを破ったジョン・ミドルトン球団オーナーに謝意を述べ、「フィラデルフィア市に感謝する。つらくはあったが、そのなかでも私はこれまで数人の友人を手にしてきた」と語った。(AP)




