政界地獄耳

百合子呪縛が解けぬ野党に希望はあるか/政界地獄耳

★21日、国民民主党は立憲民主党との衆参両院の統一会派結成を同党代表・玉木雄一郎が報告。総務会で了承された。党内から異論はなかったものの、両党の党首会談で合意した会派の名前が立憲民主党を軸に「立憲民主党・国民フォーラム」、参院が「立憲民主党・国民・希望の会」になっていることにかみつく議員が出始めた。立憲には野党第1党としての意地とプライドがあるだろうが、国民にとっては対等合流のはずなのに立憲に入れてもらったようだということらしい。

★両党が旧民進党に戻ろうするのではなく新たなフェーズに入ろうとすることを念頭にここまでこぎつけても恩讐(おんしゅう)を超えて次のステップへ進もうとすることに水を差す議員たちは結局、希望の党の小池百合子呪縛が解けないだけだ。憲法観や安全保障観で踏み絵を踏まされて以来、憲法観や安保観を国民や有権者と共有したことや問いかけたことなどないくせに、価値観が違う者とはやれないと言い続けるならば、自分の選挙でそのことだけで戦ってみろと言いたい。自民党議員ですら、そのテーマは選挙で持ち出さない。55年体制型議員がいかに野党に多いかということだ。

★それに拍車をかけるような話が続く。立憲は統一会派議論の中、原発ゼロ基本法案などへの協力を要請し、国民は「理解し、協力する」としたが、わざわざ立憲幹事長・福山哲郎が挑発する。「(同法案を)受け入れてもらえると思っている」。これに電力総連出身の国民総務会長・小林正夫が「容認したわけではない」と応酬した。これが旧民進・希望の党呪縛レベルだといっているのだ。福山は党と自分のポジション第一主義、小林は労働組合第一主義の枠から出られない。この2人に国民や有権者は見えているのだろうか。小林に至っては党総務会で異論なく了承された総務会長ではないのか。この程度の議員が跋扈(ばっこ)する会派など集まっても意味がない。または次のステージにはい上がれない議員はどうぞ文句だけでなく辞めてもらったらいい。1日でこの人たちは何も変わらないし変わる気がないことが露呈した。こんな野党を信用しても意味がない。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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