政界地獄耳

【政界地獄耳】自民党も野党もダメ 与野党の「次世代のホープ」紹介を

★今月22日から24日にNNN(日本テレビ系列各局)と読売新聞が行った世論調査で、野党の国会対応について「評価しない」が61%、「評価する」は27%、自民党に対抗できる勢力として今の野党に期待できるかの問いには「期待できない」が78%に。「期待できる」はたったの13%だった。自民党もダメだが野党、この場合どの党という限定はないものの、野党第1党である立憲民主党への評価や失望とみることができるだろう。自民党に代わる受け皿への期待のなさが現在の野党に対しての国民への評価の実態ということは現場にいても感じることだ。その意味では自民党もダメだが野党もダメだという評価が定着している。

★だが、毎回ダメだという評価だけでは進歩がない。ぜひ各世論調査では与野党ともに「党を再生させる秘訣(ひけつ)は何か」「誰の下でのリーダーシップを期待するか」といった設問を増やして欲しい。「次期首相に誰がふさわしいか」といった設問は見るものの、与野党に首相候補でなくとも「次世代のホープは誰か」との問いには興味がある。名前の顔ぶれはばらけるかもしれないが、それでも新しいリーダー像が見えてくるのではないか。野党はその人材すら知られていない。もっと野党の顔ぶれを紹介してもいいのではないか。総合すれば権力を持つ与党の人材の方が情報量、人脈などで勝るかもしれないが、専門性では優位に立つ野党議員もいるだろう。「与党から見て注目する野党議員」などが記事になれば、世論調査に答える有権者に選択肢を与えることにもなる。

★野党議員は往々に「いい仕事をしていてもメディアが取り上げてくれない」と嘆く。そこはやり方次第で同情はしないが、自民党議員中心の記事ばかりなのは政治をわかりにくくする。そして有権者に政治の批判だけでなく、政治家を育てる機運を醸成したい。知って育てることをしない限り、現状を打破する力にならない。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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