英紙フィナンシャル・タイムズなど複数の欧米メディアは19日、ウクライナのゼレンスキー大統領(45)が、19日に開幕した先進7カ国首脳会談(G7広島サミット)に直接出席するため、来日すると報じた。20日夜に来日し、最終日21日の会合に参加するという。ゼレンスキー氏の来日は19年10月以来。ロシアが22年2月にウクライナに侵攻して以降では、初めてのアジア訪問となる。

ウクライナ国家安全保障・国防会議のダニロフ書記は地元テレビで「国益を守るため、大統領が対面で出席することが重要だ」などと強調したという。ウクライナは近く、ロシアに対し大規模な反転攻勢を計画しているとされ、ゼレンスキー氏が一層の支援も求めるとみられる。一方、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナに対し、核兵器をちらつかせて威嚇を繰り返しており、そうした状況下での被爆地訪問によって、プーチン氏の言動を浮き彫りにする狙いがあるとの見方もある。米ブルームバーグ通信は、被爆地訪問について「象徴的」なことだと指摘している。

欧米メディアによると、ゼレンスキー氏はサウジアラビアでアラブ連盟首脳会議に出席した後に、日本に向かう。ブルームバーグがサウジから米軍用機を使う予定と報じたほか、フランス政府機を使うとの報道もある。バイデン米大統領は18日の来日時に、山口県の米軍岩国基地に到着し、ヘリコプターで広島入りした。ゼレンスキー氏のルートも、注目される。

ゼレンスキー氏は19年10月には、オレナ夫人とともに来日。天皇陛下の即位礼正殿の儀に参列したほか、当時の安倍首相と首脳会談も行った。