中道改革連合の野田佳彦元首相は10日の衆院本会議後、報道陣の取材に応じ、政府提出の皇室典範改正案が与党や中道などの賛成多数で衆院を通過したことを受け、自身は賛成したことを明らかにした。

「本来なら反対すべきだと思っていますが、(自身が)つくった党なので、火中の栗を拾ってくれた執行部のじゃまをするわけにはいかない。党の決定通りに行動した」と、理由を語った。

改正案への対応を明確にしていなかった中道執行部は本会議に先立ち、賛成の方針を決めた。野田氏は、改正案の内容に「満足、納得はいっていない」と述べる一方で、「(執行部が)賛成と決断された以上は四の五の言わず、従いたい」と述べた。

一方、中道からは早稲田夕季議員ら一部所属議員が採決前に本会議場から退席し、棄権した。有田芳生議員は自身のSNSに「改正法案は、議員である以前に個人として、私の国家観としてまったく受け入れられないからです」などと、理由を記した。

野田氏は改正案の衆院通過について、「私にとっては敗北です」と語った。「小泉政権以降、男系維持と女性・女系天皇に道を開く、それぞれの戦いが20年以上続いてきたと思う。野田政権では、女性宮家の可能性を開く論点整理も行った。そういう立場を踏まえ、今回、この20年の議論の一つの到達点という形になったことの受け止め」を問われたのに対して答えた。

野田氏は先月15日に更新した公式ブログで、皇族数確保策に関する「立法府の総意」をめぐり、「女性天皇実現のための希望の種がまかれた」と記した。自身が訴えてきた、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する内容が、改正案に盛り込まれた。この日は、「『種火』はギリギリ残ったが、大勢に無勢の構図なら種火もまた消される。これからいかに同志を増やし、我々の考えに賛同できる人が増えてきた中で、種火を生かしていかないといけない。逆に、本格的な皇室典範改正に向けた議員立法をつくれるくらいの力を持たないといけない」とも、語った。