牡馬クラシック初戦の皐月賞(G1、芝2000メートル、17日=中山)へ向けた最終追い切りが13日、東西トレセンで行われた。東京スポーツ杯2歳Sからの直行か、今年も共同通信杯組なのか…。「追い斬り激論」では美浦トレセンで取材する井上力心(よしきよ)、木南友輔の両記者が魅力にあふれた2戦2勝の関東馬イクイノックス(牡、木村)、ダノンベルーガ(牡、堀)の仕上がりを語り合う。今日14日、枠順が確定する。

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井上 活気がすごいですね。先週の桜花賞はスターズオンアースが制し、関東馬が今年ここまでG1・3勝。今週も美浦に勝ち馬が。

木南 まあ、そういう話をすると、関西馬が勝つってのがパターンだけどね。ただ、今週も美浦には魅力的な馬がそろっている。

井上 イクイノックスはルメール騎手が2週連続で追い切りに騎乗しました。

木南 ウッドの併せ馬で6ハロン84秒8-ラスト11秒6。馬なりだったけど、スムーズな加速だった。

井上 鞍上の言葉も力強かったです。「体は大きくなったけど、重たさはない。今日はスピード、スタミナの両方を感じた。いい馬がたくさん出るけど、僕にとっては(今年の3歳で)一番強い馬。絶対にいい競馬をすることができると思う」と。勝利を確信しているようなほれ込みようで。

木南 調教もレースも大跳びでスピード出てないように見えて、メッチャ速いんだよね、この馬。で、走った後はケロッとしてる。

井上 実戦経験は2回だけ。東スポ杯は現地で生で見て、とんでもないと思ったし、2週続けて取材していて、モノが違うという感覚は確信に変わりました。

木南 広い新潟、東京から中山の急な流れになったときの対応力をどう見る?

井上 調教で右回りは問題ないし、新馬戦はダッシュ力を見せて好位からの競馬でした。

木南 思い出すなあ、キタサンブラックに◎を打った皐月賞(15年)。デビュー2戦目の東京で自己条件を勝ったときに化け物だと思って…、スプリングSは押し切ったけど、本番はドゥラメンテ、リアルスティールにぶっこ抜かれた。7年前か…。

井上 その2冠馬を育てた堀厩舎が送り出すダノンベルーガは1番人気を争う馬です。3月中旬、陣営から発表されたのは「ダービーに川田騎手」。皐月賞参戦は「調整を進めながら状態を見極めて判断する」と。ぶっちゃけ焦りました。

木南 共同通信杯後ずっと在厩だったからトレセン内でよく見かけてオッと思った。ドゥラメンテは共同通信杯(2着)後に放牧を挟んで皐月賞。放牧に出なくても気持ちのフレッシュさを保てる大物なのかも。500キロ前後の体だけど、まったく重苦しさがない。

井上 で、1週前追い切り後にゴーサインが出ました。最終追い切りは先行する形から直線は余力十分。あの動きはどう見ますか。

木南 良かった。フィリオアレグロ(古馬3勝クラス)に先行して、直線馬体を併せた後も余裕だった。

井上 堀師は「大目標のダービーを見据えて整えるだけでなく、余裕が欲しいなと思っていましたが」、そして、「言い方が難しいのですが、仕上がっちゃったなというのが本音です」と。難しいですけど…、馬の仕上がりがいいのは間違いない気がするのですが。

木南 俺、この馬のお母さん(コーステッド)が米国の2歳G1(BCジュベナイルFターフ2着)を走っているのを見ているんだ、現地で。サンタアニタの小回りの芝で直線は内のメチャ狭いところを抜けてきて…。東京2戦で大外一気の印象強いけど、実は何でもできる馬だと思ってる。

井上 無敗同士の決着? 競馬は簡単ではありませんけど、それが期待できる雰囲気にはなってますね。

木南 どちらも大物感があって、好仕上がり。だけど、どちらも「本当に勝ちたいのはダービー」。最終追い切りを見て、一番伝わってきたのは、そこだね。