静岡・清水港のクロダイが絶好調だ。15日には2月の予選を勝ち抜いた72人が覇を競うクロダイ釣り大会が予定され、50センチ超というモンスター級の釣果が期待される。清水港は独特のダンゴ釣り。オカラに集魚材を混ぜて、ハリに掛けたエサをくるみダンゴにして海底に投入する。おいしくいただけるお店の紹介も含めてリポートする。
清水港のクロダイ釣りは2~3人乗り小型船を各ポイントに係留して、ダンゴエサで魚を寄せて、1日を費やしてクロダイを仕留める。独特の釣りだ。
仕掛けはシンプル。1・5~2号の道糸にクロダイ用の先調子のサオ。ハリはチヌ5号を直結して、ハリから15センチ前後上にガン玉Bをかます。オカラをベースとしたエサをダンゴ状にして、その中に食わせエサを仕込む。サナギ粉、砂利などを配合して海水で伸ばして、ダンゴを丸める。その中にモエビやオキアミなど、好みのエサをハリに掛けるだけだ。ダンゴが割れて食わせエサが飛び出した時にクロダイが飛びついてくる。そのドキドキがたまらない。
ダンゴ釣り歴20年の久保和也さん(41=静岡市)に同行した。冷たい雨と強風。サオ先の微妙なアタリを読む釣りなので状況はかなり厳しい。しばらくはダンゴをコマセのように落とす時間が続いた。「この何もない時間が大事。ダンゴを落として、魚が集まる状況をつくる。午前中にドカンとくるときもあるし、めげずにダンゴを投入していれば、午後に気持ちのいい思いもできる」と久保さん。
ダンゴが着底したら、道糸が緩く張る状態をキープする。ダンゴが割れる。魚が食らいついてサオ先が不規則に反応して、急に引き込まれる。久保さんは「そのタイミングで合わせるとガッツリ掛かるはず」。
最初にサオが絞り込まれたのはタコボウズ記者だった。引きが素直なのでクロダイではない。上げると東京湾でも珍しくなったアナゴ。「昔はよく釣れた。うまそうだね」と久保さんもニッコリ。
直後、久保さんのサオが絞りこまれた。強烈な引き込みでサオが逆U字に。上がってきたのは42センチだった。「最初はコツコツ、ゆっくりと引き込まれる。クロダイはやりとりのスリルが面白いね」と久保さん。
その後、ウミタナゴ、アジと外道は釣れるが、本命はなかった。風が強くなったため早上がりとした。この日は全体で8匹で、久保さんが最大魚。吉原浩二船長(51)は「50センチ超は連日釣れている。風が強いと難しい。今季で一番厳しい日だった。久保さんはよく釣ったよ」とねぎらった。
50センチ超は「何歳か分からないぐらい年数を重ねている」ことから「年なし」と呼ばれる。清水港では、クロダイの放流事業を始めて30年。「コツコツ続けてきた放流が花開いて50センチ超が連発するのかも。4月でもいけそうだ」と吉原船長。ダンゴを握って大物を狙ってみませんか?【寺沢卓】
▼宿 清水「原金つり船」【電話】054・352・3065。出船は午前6時。料金は、平日は1人6696円、2人9072円、3人1万1448円。土日祝は1人8316円、2人1万800円、3人1万2960円。

