「第35回G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権」=主催・(株)がまかつ=が5、6日に長崎県五島市の福江港沖の磯で、全国の予選を突破した48選手(シード、がまかつ推薦含む)が参加してグレ(30センチ以上)の総重量を競った。「大小瀬(オゴゼ)の中」で行われた6日の決勝戦は、中司亮選手(徳山)が総重量3980グラムを釣り圧勝、念願の初優勝を果たした。加藤直選手(米水津2)が2位、3位には西森康博選手(沖ノ島)が入った。

 ドリーム・ケイム・トゥルー。38歳、男の夢が実現した。中司選手は「いつかは勝ちたいと思っていましたが、まさかという感じ」と。G杯には4度目の挑戦で全国大会は3度目。今回、初めて予選リーグを突破。そして、そのまま初戴冠。決勝戦が終わると、感極まって思わず涙ぐんだ。

 表彰式では、一番高いところから優勝の喜びをかみしめ「(上から見る景色は)サイコーです!」と心地よさそうに叫んだ。

 「大小瀬(オゴセ)の中」で行われた決勝戦では、開始12分で30センチ級を釣り上げて先手を取ると、その後も順調にグレを掛けた。まきエと刺しエを同調させ、ウキをなじませる基本に忠実な釣り。決勝では、上潮が滑っていたため、ウキを沈ませて底潮をとらえた。6匹を釣り上げ、総重量3980グラムで加藤選手に圧勝した。

 イメージ通りの釣りができたとも思えるが、本人は「風が強かったので…もっとまきエに合わせたかったし、糸が絡んだりハリが刺さったり、リズムはバラバラでした」と振り返る。それでも決勝では自分の釣りがハマり、勝ち切った。

 グレ釣りはほぼ独学。過去のG杯優勝者ら名手のDVDを見たり、雑誌の記事を読んで研究した。知り合いに誘われて参加したトーナメントも、気づけば1人で挑戦するようになっていた。大会参加を通じて釣り仲間も増え、そして、全国優勝の夢も生まれた。

 次の目標は連覇だ。「40歳までにG杯で勝ちたいと思っていたので、また取れればうれしいし、チャレンジしたい。自信はありませんが、頑張ります」。強風で苦戦したこの日の経験を糧に、悪条件下でも常に釣れるようさらに技術を高め、再び頂点への夢を追う。【高垣誠】

 ◆経過 5日の予選リーグは6人ずつ8組に分かれ1対1形式で4試合を行う変則リーグ戦で行われた。4戦全勝の中司選手、加藤選手ら各組の1位8人が、決勝トーナメントに進出した。

 決勝トーナメントが行われた6日は、朝から強風が吹き、釣りづらい状況。準々決勝では西森選手が植木啓介選手(米水津1)に快勝するなど4人が勝ち上がり、準決勝では加藤選手が前年覇者の幸森大輔選手(シード)を大差で破って決勝に進出。中司選手も西森選手を僅差で退けて勝ち上がった。「大小瀬の中」で行われた決勝戦は、序盤に先手を取った中司選手が着実に釣果を重ね、加藤選手に快勝した。

 ◆中司亮(なかつかさ・りょう)1978年(昭53)4月29日、福岡県北九州市生まれ、同県遠賀郡岡垣町在住。会社員。GFG北九州所属。グレ釣り歴10年。ホームグラウンドは大分・米水津、鶴見。