モデルでツリジョの“つ~ちゃん”こと利水つばさが神奈川・相模湖「柴田」(橋本一伸店主=59)で、個室ワカサギ釣りに挑んだ。柴田では大部屋で釣るハウスワカサギの他、昨年末から新たに2人まで利用可能な個室を4部屋設置した。橋本店主から課されたのは「50匹釣れるまで帰れません!」。ツリジョ魂に火を付けたつ~ちゃんの挑戦はいかに? 果たして、何時に帰れたのか?

つ~ちゃんのワカサギ釣りは人生2度目。初回は「大昔に山梨の湖でやったことがあります。そのときは何も分からないまま電動でやって、入れ食い状態。まるで漁のようでした」と振り返った。

橋本店主は「個室のタナは基本的に底。あとは、誘い方とアワセ方次第です。これは感覚的なので、言葉で説明するよりも、体で覚えるほうがいい」。そう言いつつも言葉で説明してくれたが、他のお客さんの対応で消えてしまった。つ~ちゃんは「目で見て覚えるタイプなんだけどな…」と笑いながらも、「まずは目標20匹で行きます。あまり高くてもメンタルが折れてしまうので」と、着実に目標をクリアしていく作戦を取った。

午前6時半に釣行開始。手巻きリールで仕掛けは5本針、餌は紅サシだ。橋本店主のアドバイス通り底を攻めるが、アタリもない状態が続く。釣れたのは1時間で3匹。さすがのつ~ちゃんも「こんなに難しかったっけ?」と苦笑。だが、「後半のつ~ちゃんだから…」と自分に暗示をかけるようにつぶやいた。10匹確保までに約2時間半を要した。

ここで、ハウスの今季最多記録を持つ常連客、大沼庸介さんにアドバイスをもらった。つ~ちゃんの釣り方を見ると、「オモリを底にトントンして誘うと魚が散ってしまいます。浮かせて誘いましょう。それと、ワカサギ釣りはアワセが重要です」。つ~ちゃんのアワセ方はシュッと短いストロークでシャープだったが、「聞きアワセで大丈夫です」と大沼さん。実際にデモを見せてもらうと、何かをつかんだかのようにほほ笑んだ。

当初の目標20匹達成は午前11時半ごろ。その後コツをつかんだのか、約45分後に、この日初のダブルヒットで30匹をクリア。「今年も後半のつ~ちゃんは健在ですね!」。40匹もダブルヒットでクリアし、41匹を確保。「目標もクリアしたし、この辺で…」と片付けに入ると、橋本店主からゲキが飛んだ。「キリが悪いでしょう。あと9匹! 50匹釣れるまで帰れませんから!」。

この一言がツリジョ魂に火を付けた。1度切れた集中力を再びつなぎ直し、食いが渋くなった時間だったが、気力を振り絞り1時間弱で9匹を追加。橋本店主の課題「目標50匹」を無事クリアしたのは午後2時25分だった。「最初は難しいなと思いました。でも、自分で考えて実践して『何となくこんな感じかな』にはたどり着けていました。そして、『誘い方』と『聞きアワセ』を教えてもらってからは、魚との会話ができたと思います。楽しかった!」とツリジョらしく振り返った。

橋本店主は「最大で13センチと型が良い。でも今釣れているのはみな1年魚で、もう産卵を2~3回はしている。ただし、今年は水温が高い。今は8度台だけど、5度くらいがベスト」とした。今後については、「ハウスも個室も、3月いっぱいくらいまでできると思います。4月になると他の魚が邪魔になってしまいます」と話した。

ハウスでは群れが宙層にいることもあり、魚群探知機(魚探)ありの方が有利となる。だが、個室は基本的にタナが底なので、高価な魚探がなくても釣ることはできる。数を伸ばすにはそれなりのコツが必要だが、初心者であれば、まずはつ~ちゃんの50匹を目標に釣ってみよう!【川田和博】

<橋本店主が教える基本的な釣り方>

橋本店主による、基本的な釣り方を紹介する。

▼餌の付け方 紅サシはとがった方が頭だが、お尻をつまむと先のほうが膨らむので、その膨らんだところにちょん掛けする。切ったほうがいいという人もいるが、切らなくても大丈夫。切る場合は、餌の付け替えタイミングを早めに。

▼手巻きリールでの基本的な釣り方 オモリが着底したらほんの少しオモリを上げて、ふわっとしゃくり紅サシが揺れるように、小まめに誘うが、止めて食わせるタイミングも必要。

▼アタリ コンというアタリは魚が餌に当たっているだけ。これにアワセても掛からない。モゾモゾといった前アタリにアワセるほうが釣れる。

▼アワセ方 前アタリにシュッと小さくシャープにアワセる。大きなアワセは不要。

▼釣るためのコツ 仕掛けを落としたときや落とし直したときなど、エダスが揺れながら落ちてくるタイミングに食いやすい。

【問い合わせ】相模湖「柴田」【電話】070・3660・6363。午前6時~午後3時。ボート1人乗り3500円、2人からは1人増ごとにプラス2000円。ハウス1人4000円。個室1部屋(2人まで)1万2000円。オリジナル仕掛け2個1000円、赤虫、紅サシ各200円。ブラックバス。ヘラブナも受け付け中。※詳細は電話で確認を。