昨年は、日本の歴史を大きく変えた明治維新150周年の記念企画が各地で行われた。続く今年2019年は「本当の幕末の終わり」ともいわれる、函館・五稜郭における戊辰戦争終結から150年目の節目に当たる。歴史に興味がある、ないにかかわらず、誰もが名前を耳にしたことのある偉人が幕末・明治初期にはたくさんいるが、今日はそれらの偉人とストレスレベルに関する調査結果(※)を分析。30人の幕末・明治維新の偉人から好きな人物を選択(複数回答)してもらい、その人気度とストレスレベル(高ストレス・低ストレス)の関係性を調査した。

群を抜いて人気を誇るのはやはり「坂本龍馬」。男女、ストレス高低ともに第1位となっている。しかしそれ以降のランキングを見ると、好む偉人とストレスレベルの関係性が見えてくるから面白い。

まず高ストレス男女の第2位、第3位にはともに新選組の志士である「沖田総司」「土方歳三」が挙がっている。さらに「近藤勇」も男性第7位、女性第6位にランクイン。農民出身者が武士として認められるという乱世ならではの大出世への憧れだろうか。高ストレス男女の人気トップ10には「白虎隊」の名も挙がり、これもまた幕府に忠心を尽くすも、朝廷の敵というレッテルを貼られ最期を遂げる、「報われない」悲劇的エピソードへの共感がうかがえる点だ。

一方、低ストレス男女が好む偉人は、高ストレス者との比較でも好感度が高かった「坂本龍馬」に続き、男女共通して第2位に「勝海舟」が挙がっている。さらに「西郷隆盛」「吉田松陰」などの開国派が続くのが特徴的だ。開国派の常識にとらわれない自由な発想や、自身の正義を貫く姿勢、あるいは豪胆で何事も受け入れる器などは、幕末の動乱の中においても、彼ら自身がストレスオフできていた印象を受ける。低ストレス男女のトップ10内には初代総理大臣「伊藤博文」や三菱財閥の創業者である「岩崎弥太郎」など、明治に入って手腕を発揮した偉人の名も。好む偉人の傾向とストレスレベルの関係性が少なからずあることが分かる結果だ。

※男女各7万人を対象に行った「ココロの体力測定2018」調査(メディプラス研究所)