コロナウイルスが世界中で猛威を振るっています。私たちは感染予防で最善の注意を払いながら毎日を過ごしています。ストレス社会の今、心と体の健康状態をいかに維持するか、医療ライターのしんどうともが考えていきます。

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ストレスをやりくりする「ストレス・コーピング」。「パンデミックブルーから心と体と暮らしを守る50の方法」(亜紀書房)の著者で、杏林大学名誉教授・精神科医の古賀良彦さんの話。

「単に休養しましょうと家でゴロゴロしているだけでは、ストレスを頭から遠ざけることはできません。そこで大事なのは“積極的にリラックスする”ということです」

ストレス・コーピングは大きく「Rest(レスト=休む)Relaxation(リラクセーション)Recreation(レクリエーション)」という3つの“R”が柱だ。このうちのリラクセーションとレクリエーションは密接な関係にある。

「リラクセーションはレクリエーションにつながるところがあり、いわばリラックスする方法を覚えましょうということです。それにはいろいろな方法があるわけですが、要するに気持ちとからだを“ゆるめる”時間を1日の中で持つことが大切です」

コロナウイルスに限らず、ストレスはいつでも出会う身近なもの。古賀さんによれば「日々のストレスには日々対処する」がコツで、“毎日なにかをちょっとやる”のが効果的。

「たとえば誰でもできるのが呼吸法。料理、手芸、DIYなどなど。入浴することもいいし、食事をきちんと楽しむのもよいでしょう。いずれにせよ短い時間でよいので、なにかに一瞬夢中になってストレスを忘れることですね」

くれぐれもやり過ぎないようホドホドを心がけよう。