「食道がん」の検査で重要なのは、「内視鏡検査」「CT(コンピュータ断層撮影)検査」「PET-CT(陽電子放射断層撮影)検査」。前回は内視鏡検査を紹介しましたので、今回はCT検査にスポットをあてます。
CT検査は、身体にさまざまな角度からエックス線(放射線)を当て、反対側に通り抜けた放射線量を測定し、その情報をコンピューターで解析して身体の輪切り画像を作り出し、それを見て臓器の状態を検査します。
その時に、<1>「がんが食道の外側に出ているかどうか」、<2>「がんが周囲の臓器へ直接浸潤しているかどうか」、<3>「リンパ節転移、血行転移があるかどうか」-。この3点を集中的にチェックするのがCT検査です。
ただ、そのCTの画像を何ミリ間隔で撮っているかによって、診断は大きく違ってきます。病院では5ミリ間隔で撮っていますが、食道がんを専門に行っている私たちは3ミリ間隔で撮っています。この2ミリの違いで大きく違ってきます。がんで5ミリ程度に腫れているリンパ節は3ミリ間隔で撮っていると発見できますが、5ミリ間隔で撮っていたのでは見逃す可能性があるのです。
CT検査は日々進歩し、少なくとも5ミリ以上のリンパ節転移であれば、私たちは確実にわかります。それでも発見率は80%です。それは、炎症でもリンパ節は腫れるからです。
そのCT検査で、リンパ節にがんが転移していることがわかると、だいたいの進行度がわかるので、治療方針も決まります。ただし、早期がんはその範囲に入りません。それでも、CT検査はとても重要な検査であることは間違いのない事実です。(医学ジャーナリスト・松井宏夫)

