血糖値が高い、糖尿病になったのは自身のせいだ、そんな印象をもつ人もいるだろう。
糖尿病は克服できるのか。「高座渋谷つばさクリニック」(神奈川県大和市)の武井智昭院長を訪ねた。武井院長は慶応大学医学部を卒業後、病院勤務や内科・小児科クリニックの院長職などを経て現職。小児科専門医、糖尿病専門医、人生100年を支える「プライマリケア主治医」、あるいはネットサイト「All about」ガイドとしての顔も持つ。
これまで武井院長が目の当たりにしてきたのは“痩せられないのは努力が足りない”と家族から責められ、あるいは“自己管理ができていない”と職場で心無い言葉をかけられて傷ついて、罪悪感と自己嫌悪にさいなまれて孤立したあげく医療機関へつながらない人たちの姿だった。
「そうした考えは偏見と誤解であって、最新医学の知見とは異なります。いまや肥満や糖尿病はご自身の意思の弱さや怠惰の結果ではないことが明らかになっています」
糖尿病は遺伝的な体質、脳における食欲を抑える仕組み、ホルモンの不均衡、さらに現代社会が抱えるさまざまなストレスがかかわって発症するという。
「いわば本人の意思を超えた複雑な要因の絡み合いによって起きていることを理解してほしいですね」
糖尿病になったのは決してアナタのせいではない。

