加齢性難聴を「年だから…」と放置している人が少なくありませんが、それではさまざまな悪影響が出てきます。それを防ぐために、やはり早期発見が重要になります。

難聴は、音のレベルの単位で表されています。0デシベルから120デシベルくらいまでが正常な人の聞く範囲です。0デシベルは正常な人が聞こえるか聞こえないかというくらいの音で、120デシベルは自動車が目の前でクラクションを鳴らしたくらいの音(110デシベル)を超えています。そして、正常な人がごく普通に話している声の大きさが60デシベルです。この聞こえによって「軽度難聴」「中等度難聴」「高度難聴」「重度難聴」の4つのレベルに分けています。

●軽度難聴(平均聴力レベル:25~40デシベル)

25デシベル未満の音が聞こえていると正常。その音は聞こえないが、25~40デシベル未満の音は聞こえている状態が軽度難聴です。軽度難聴と聞くと、難聴も軽そうに思うでしょうが、実はそんなに軽症ではありません。正常な人と軽度難聴とでは、聞こえる音量は10倍も違います。軽度難聴は、普通の会話は聞こえるものの、ささやき声とかが聞き取りづらい状態に--。また、周りがうるさいと会話が聞き取りづらくなり、日常生活に不自由を感じるようになります。

●中等度難聴(平均聴力レベル:40~70デシベル)

40デシベル未満の音は聞こえないが、40~70デシベル未満の音は聞こえている状態が中等度難聴です。この状態は普通の会話音が聞こえなくなるレベル。「話が分かりづらい」「かなり聞き間違いが増えてくる」といった状態です。大きな声で話してあげると耳に届きますが、普通の会話はできません。また、中等度難聴の人は自分の声も聞こえづらいので、話す声が大きくなります。

次回は、「高度難聴」「重度難聴」を紹介します。(医学ジャーナリスト 松井宏夫)