【楽天・福山博之】尊敬、感謝…12年分「BIG UP!」/さよならプロ野球〈6〉

引退―。プロ野球選手にとって不可避の岐路は、新たな人生への「入団」でもあります。オフ恒例の大河企画「さよならプロ野球」で、青年たちの希望の光を追います。第6回は楽天・福山博之編。

プロ野球

★10年ドラ6横浜→楽天

献身的な思いを持ち続けている。楽天福山博之投手(33)は、家族のための時間を過ごしている。

引退後、家族と宮城県内で山登りをした。野球から離れ、家族と過ごす時間が増える日々。「喜んでくれていたらいいんですけどね」と目尻を下げた。

10年ドラフト6位で横浜(現DeNA)に入団。12年に戦力外通告を受け、楽天に移籍した。2球団で12年間プレー。14年からは4年連続で65試合以上に登板した。

◆福山博之(ふくやま・ひろゆき)1989年(平元)3月27日生まれ、島根県出身。大東(島根)では二塁手。大商大で投手に転向し、大学通算17勝。10年ドラフト6位で横浜入団。2年間で21試合に登板したが、12年オフに野手転向の打診を断って戦力外となり、楽天にテスト入団。14年には中継ぎに定着し、プロ初勝利を挙げるなど球宴にも初出場。通算376試合登板で17勝15敗9セーブ102ホールド、防御率2・92。歌手の北島三郎似から愛称は「サブちゃん」。172センチ、70キロ。右投げ右打ち。

「1球にどれだけ魂込めて、真剣に向き合えるかというのが、中継ぎ投手の醍醐味(だいごみ)と僕は思っています。いろんな人の生活であったり、いろんな人の人生のかかったところで投げられたので、しんどかったですけど、逆にそういうところで投げていたのがこれから生きていけばいいかなと思います」

フル回転でチームのために投げ続けた。

横浜新入団選手発表会見で手を合わせる左から靍岡賢二郎、福山博之、小林寛、加賀美希昇、尾花高夫監督、須田幸太、荒波翔、大原慎司、大原淳也、松下一郎=2010年12月6日

横浜新入団選手発表会見で手を合わせる左から靍岡賢二郎、福山博之、小林寛、加賀美希昇、尾花高夫監督、須田幸太、荒波翔、大原慎司、大原淳也、松下一郎=2010年12月6日

★「ドクター、トレーナーの株を…」

しかし、19年に故障で離脱。

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