地元の武藤龍生が、準決10Rを1着で決勝に勝ち上がった。

彼は、層の厚い関東勢の中、黙々と自分の仕事をこなし、今回の晴れ舞台にたどり着いた。喜びを控えながらの勝利者インタビューも、性格を表しているようでほほ笑ましかった。

決勝11Rは、犬伏湧也と吉田拓矢の先手争いに興味が集まる。

拓矢は関東勢の先頭で「やることはひとつ」と意を決した。S班になってから常に思っていたのは「今の自分では駄目」ということだった。優れた脚力があっても、2予での位置取りは自らを窮地に追い込んだもの。「その点を反省して仕掛けた」のが準決の結果だった。

拓矢がG1優勝したのが2年前の競輪祭。昨年S班になり、勝ちにこだわり過ぎて存在感を失った。そして自分で気付き、戦法を軌道修正したことに意義がある。

誰もが脇本雄太のようになりたいが、それは間違った努力だ。自分の長所を伸ばす努力、合った戦法は何なのかを気付いた点が大きい。

ヤマコウが決勝で本命に推す真杉匠
ヤマコウが決勝で本命に推す真杉匠

決勝は、真杉匠が拓矢の番手を回る。準決の走りを見ても分かるように、彼にはズバ抜けたセンスがある。拓矢が駆けたら、真杉は勝機を逃さないだろう。(日刊スポーツ評論家)

【ヤマコウの印】◎真杉匠 ○平原康多 ▲古性優作 ☆清水裕友 △山田庸平