2日目は岩見潤の引退セレモニーが行われた。潤は豪快キャラで鳴らしたが繊細なところがあり、体育会系の縦社会を大切にする選手だった。セレモニーを終えて紺のスーツに赤いネクタイで記者室にやって来た。まるで腰が低いトランプ大統領のようだった。キャラを生かしながら、今後の解説にも励んでほしい。
そんな中、北日本で確実に地位を固めている選手がいる。福島の渡部幸訓だ。追い込み選手の肝はラインを崩さないこと。離れると他のラインに入られ、自力選手は孤軍奮闘しなければいけない。しかし、新山響平らトップクラスの番手は少し車間が空くと、そのまま離れるのではないかと不安がよぎる。車間を切ることも勇気がいる。初日特選の渡部は、その緊張感を超えて、まくりを阻止しようと車間を空けて後ろを警戒した。郡司浩平のまくりは許したが、その姿勢を評価したい。
2予も先行する桜井祐太郎を4着に残した。桜井は打鐘前からもがき、最終3角では上体がブレてかなりしんどそうだった。桜井は先行選手の仕事を果たした。次は渡部の仕事である。まくる松本貴治を2センターでブロック。あとは松本のスピードに合わせて前に踏んだ。それがなければ桜井は勝ち上がれなかったと思う。「体を合わせただけで、引っかけて止めたかった」と言うが、見事なブロックだった。
準決12Rは古性優作がいる近畿勢が本線だが、福島勢の先頭を務める酒井雄多も先行意欲では負けていない。渡部の仕事人ぶりに注目する。(日刊スポーツ評論家)























