永井花奈プロ(23)が、アイドル界最強の呼び声も高いSKE48山内鈴蘭(26)の挑戦を受けた! 埼玉・飯能グリーンカントリークラブで、9ホールマッチプレー6ホール目。山内に1ホール1度の「打ち直し(持ち越し可)」ありのハンディ戦。対戦内容はもちろん、技術やメンタル面のヒントを紹介します。
14番はアプローチ巧者の永井が痛恨のミスでボギー。打ち直しを使わず“ガチ”パーセーブの山内が取り、マッチは永井1UP。
◆15番343ヤード・パー4も当日はフロントティー位置で319ヤード
距離は短いが右OBで、右ラフには3つのバンカーが配置され、グリーン手前にもガードバンカーが口を開けるレイアウト。
永井 打ち下ろしで右にはバンカーもあって、さらにOB。ティーショットは絶対に左狙いで、フェアウエー左サイドに置きたいですね。
ティーイングエリア右側からフェアウエー左側を狙った山内のティーショットは見事フェアウエーセンターをキープ。
一方、永井のティーショットは打った直後に笑顔で「今のいい!」と自画自賛するほど。もちろん、フェアウエー左サイドをキープした。
山内 いいドローですね。ドローを打ちたい場合、ボールは真ん中に置いた方がいいですか?
永井 真ん中よりは、左足寄りに置いた方がいいと思いますよ。
山内 私は左足寄りに置いてるけど…。
永井 右に打ち出していたホールがありましたが、その時は真ん中寄りになっていたように見えました。いつも左足寄りに置いている人が真ん中に置くと、フェースが開いているうちにインパクトしてしまうので、右に出やすくなってしまいます。
山内の2打目は残り100ヤード。バンカーからピンまで10ヤードと、かなりシビアな状況。13番パー3で中途半端な距離の調整法として、クラブを短く握るアドバイスを受けたが、早速ここで実践。9番アイアンショットは無事グリーンオン。「乗ってきた、乗ってきた~! バーディーパットで打ち直しを使えるのは大きい」。
永井は残り75ヤード、つま先下がりで左足上がり。「右に行きやすいことを意識してやや左から51度軽めでいきます」。このショットはピン左3メートルにオン。
山内 グリーン手前にバンカーがあると力が入っちゃう。
永井 結果を気にしてヘッドアップしてしまいがちですが、うまく打てていましたよ。
グリーンに上がると、山内のボールはピン手前1メートルのバーディーチャンス。「ここで手前につけるのはすごい!」と永井。だが、これがプロ魂に火を付けた。「プレッシャーかけないと!」と本気でラインを読む。芝目は手前から順目。「ちょいスラ」と読んだ永井のバーディーパットはわずかにカップ右を通過。永井の読み以上に切れ、タップインのパーセーブ。
「打ち直しも使えるけど、できれば1回で決めたい」と山内。このパットをねじ込むと右手を高々と掲げ、「やった~! うれしい。みんなありがとう」と笑みを浮かべた。
“ガチ”のバーディーゲットでマッチはイーブン。
山内 こんな状況は想像していなかった。ボロ負けを覚悟していたので、本当にうれしい。
永井 流れが行きかけているので、持ってこられるようにがんばります。
残り3ホール。勝負の行方はいかに。
◆永井花奈(ながい・かな)1997年(平9)6月16日、東京都生まれ。16年7月、プロテスト合格。17年に樋口久子・三菱電機レディースでツアー初優勝を果たすと、賞金ランク20位に入りシード権を獲得。19年も36位で3年連続のシード権確保。所属はデンソー、契約クラブはヤマハ、ボールはタイトリスト、ウエアはMARK&LONA、シューズはecco。趣味は映画観賞。155センチ。
◆山内鈴蘭(やまうち・すずらん)1994年(平6)12月8日、千葉県生まれ。09年AKB48の9期生としてデビュー。14年SKE48チームSに移籍。父の影響でゴルフを始め、中学生時代にはプロとアイドルを目指し、オーディション合格でアイドルを選択。現在テレビ東京系ゴルフ番組「日曜ゴルフっしょ!」(日曜、午前11時)にレギュラー出演中。152センチ。血液型O。
◆取材・構成 川田和博
◆撮影 狩俣裕三
◆協力 飯能グリーンCC(埼玉)