来季の米女子ゴルフツアーの出場権を得ている山口すず夏(18=東京・共立女二高)が17日、都内の母校でプロ転向表明会見を行い、20年東京オリンピック(五輪)を目指すことを宣言した。今月から「環境ステーション」との所属契約も結び、文字通り環境も整い大きな夢に向かってスタートを切る。

「高校生で米女子ツアーの出場権を獲得したのは、尊敬する畑岡奈紗さんに次ぎ2人目ということで大変うれしい。東京五輪の出場を目指して全力を尽くします」と思いを伝えた。

昨年11月に今季の米女子ツアーの出場資格を争った最終予選会で36位に入り、45位まで得られる出場権を獲得。昨年12月25日に米女子ツアーへの登録を済ませプロに転向した。

11月の日本でのプロテストを待たずして転向を決意したのは自国開催の東京五輪があるから。出場へは、五輪選考基準の世界ランキングで日本勢上位2人に入らなければならない。現在は518位。ランキングを上げるには、なるべく早くツアー出場し、ポイントを重ねなければならない。小6から思い描いた舞台へ、走り続けることを決めた。「ポイントの大きな米国じゃないと夢には届かない。世界中が見ている前で、ゴルフで金メダルを取れるのは五輪だけ。自国開催だし、金メダルを取れるように頑張ります」と気合を入れた。

7歳で父と兄の影響でゴルフを始めた。ベテランの中嶋常幸主宰のトミーアカデミーで研さんを重ね、15年の全米女子オープンに日本人最年少の14歳で出場。昨年1月にはオーストラリアアマチュア選手権で日本人初優勝を遂げるなど、女子ゴルフ界の新たな原石として注目されてきた。

プロ初戦は、ISPS ハンダ ビックオープン(2月7日開幕、メルボルン)の予定。「ゴルフが仕事になるので自覚を持ってやる。憧れはタイガー・ウッズ。私も強くてすてきな選手になりたい」。1番の目標は「お嫁さん」と話す原石が、世界に打って出る。