昨年11月にプロテストに合格したルーキーの吉田鈴(21=大東建託)が、上位発進を確実とする「69」の好スコアでホールアウトした。6バーディー、3ボギーで3アンダー。大雨、強風と、前日5日よりも体感温度で10度以上は寒くなった気候で、多くの選手が苦しむ中、4アンダーでホールアウトした菅楓華に次ぐ2位につけている。ツアー通算3勝で、昨季から米ツアーを主戦場としている吉田優利の妹として、開幕前から注目されていたが、早速実力を証明する、強心臓ぶりも示した形となった。

ホールアウト後、報道陣の前に姿を見せた時点では2位とあって「本当にビックリ。初日に崩すことが多くて、気にしていたので、成長したなと思います」と、声を弾ませた。ルーキーでなくても、開幕戦のスタートホールのティーショットでは、手が震える選手がいるほど。そういった緊張感が極限に達したような動作などは「なかったですね。プロテストに比べたら、もう、解放されているので」と笑った。いつも明るい笑顔を見せているのとは対照的に、プロテストは4度受検してようやく合格した苦労人。「いい緊張感だったなと思います」と、冷静に振り返る落ち着きぶりだった。

インスタートの1組目から出て、11番パー5では今季の男女国内ツアーを通じて一番乗りとなるバーディーを奪った。残り70ヤードからの第3打を1メートルにピタリとつけて、プロ初バーディーを奪った。2025年の国内ツアー第1号のバーディーを狙っていたかについては「全然してないです。でも、めっちゃうれしいですね」と笑顔。前半は4バーディー、3ボギーと出入りの激しい展開ながら、粘り強く1つ伸ばして折り返した。

後半は逆に、我慢の展開でボギーをたたかず、しぶとく2つのバーディーを重ねた。「シビアなパーパットもあって、バーディーパットも微妙な距離がよく入ってくれた」と、紙一重の差でパットをねじ込んだことが、さらにモチベーションを上げる好循環で18ホールを回りきった。「まさかホッカイロを使うとは思っていなかった」というほど、厳しい寒さにも動じない順応性の高さも見せた。

「まずはしっかり予選を通過しないと。もっと上を目指していきたいと思いますし、自分の好きなようにプレーして、ダメだったらしょうがないという感じ」。ルーキーとはいえ、萎縮するつもりもなければ、プロデビュー戦から上位進出への意欲もある。昨季年間女王の竹田麗央ら、昨季の年間トップ5のうち、4人が米ツアーに主戦場を移した今季。ルーキーが新時代到来を予感させる活躍を、最終日まで見せ続けるつもりだ。【高田文太】

【写真特集】ずぶ濡れティーショット安田祐香 雨でも笑顔の青木瀬令奈/女子ゴルフ第1日2