パラ競泳界のイケメンが25歳にして4度目の大舞台に挑む。リオデジャネイロ・パラリンピック競泳男子50メートル自由形(S9クラス)に出場する山田拓朗(25=NTTドコモ)が悲願のメダル獲得を狙う。

 日本史上最年少の13歳で出場したアテネ大会から12年-。今大会は競泳チームの主将を務める。「リオ五輪では競泳のメダルラッシュから日本の良い流れが出来た。同じように続きたい。個人としては、自己ベスト(26秒22)を更新してメダル争いしたい」。幼少期は、大の水嫌いだった。母房枝さんが「シャワーが浴びられるように」との思いから3歳で競泳を始めた。進級する度にワッペンがもらえるのが楽しくなり、幼稚園を卒園する頃には4泳法をマスター。中1でアテネ大会に出場したが、50メートルと400メートル自由形で予選落ちした。「世界との差」を痛感したと同時に、日本代表として戦った心の高ぶりが忘れられなかった。

 12年ロンドン大会では、日本記録となる自己ベストを更新し4位入賞。筑波大を卒業後、ロンドン五輪200メートル平泳ぎの銅メダリスト立石諒を指導した高城直基氏にコーチを依頼し、コンビを組んだ。生まれつき左肘から先がなく、体のバランスを保つために、今年5月から義手を使って左右均等に泳げるようにした。「重い水をとらえても体がぶれなくなった。自己ベストはかなり高い確率で更新できると思う。僕からすると、パラリンピックの金メダルが一番上のワッペン。それを狙うだけです」。甘いマスクのイケメンが自信に満ちあふれている。【峯岸佑樹】

 ◆山田拓朗(やまだ・たくろう)1991年(平3)4月12日、兵庫県生まれ。筑波大卒業後、NTTドコモに入社。3歳で競泳を始め、日本史上最年少の13歳でアテネ大会に出場。08年北京大会は100メートル自由形5位。12年ロンドン大会は同4位。昨年のIPC世界選手権50メートル自由形で銀メダル。趣味はゴルフ。好きなタレントはマツコ・デラックス。家族は両親と弟。176センチ、70キロ。血液型O。