日本はメダルまで遠かったが、この結果は実力通り。1位との飛距離差を見ても、力の差は大きかった。もちろん選手は一生懸命やっているけれど、W杯(ワールドカップ)の順位がそのまま出た感じ。メダルは女子で高梨が獲得した銅1個で、それが今の日本の実力だと思う。

 選手層の違いは明らか。ポーランドやドイツは世界で戦えるレベルの選手が20~30人はいる。日本は本場の欧州から遠く、なかなか選手を派遣できない。ソチ五輪からの4年は、選手を絞り込んで強化してきた。葛西、竹内、伊東を軸に若手を入れるという方法だったが、それも限界があった。

 まずは若手でチームを組んで、海外に出る機会を増やしていくこと。コンチネンタル杯などW杯の下のレベルでもいいから、経験を積むこと。有望な選手がいないわけではない。いや、いる。そこを引き上げ、強化していくことが日本ジャンプ復活につながる。(98年長野五輪・ラージヒル団体金メダル)