カーリングを国技に! 平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)から銅メダルを獲得したLS北見の代表5人が帰国。都内で行われたメダリスト会見で、サードの吉田知那美(26)からカーリング国技宣言が飛び出した。24日の3位決定戦、25日の閉会式、そしてこの日の帰国と、あわただしい終盤だったが、カー女5人は元気いっぱい。会見でも笑いが途切れず、日本に最高の癒やしを届けた。

 帰国する直前の韓国・襄陽空港で、LS北見のメンバーは3位決定戦の高視聴率を聞かされた。平均視聴率は25・0%(関東地区)、瞬間最高は42・3%。吉田知は「え、すご~い。(NHK)紅白(歌合戦)みた~い」と驚き、スキップ藤沢も「すごい。帰るのが寂しいです」と名残惜しそうに話した。

 帰国してからも、らしさは変わらない。成田空港でのメダリストによる記念撮影では、羽生に呼び込まれる形で小平との間に吉田知が“センター”に立って笑顔で納まった。

 メダリスト会見も、トレードマークの笑顔で楽しんだ。吉田知は「マイナースポーツのカーリングを、日本の国技にするぐらいの努力をしていきたい」と言い放った。セカンド鈴木にマイクが移ると、笑いがはじけた。「私もチームも長い間、…、えっ、違う? 短い間?、2カ月か? ウヒャヒャヒャヒャ」。

 これには、少し緊張していた周りのメダリストたちも苦笑い。吉田知は「限界は人が決めるものではなく、自分自身で乗り越えていくもの。そう思わせてくれたのは、人間の限界を超え続けてくださっている葛西選手があってのこと」と、レジェンドをいじった。冬季五輪史上最多8度の出場を誇る葛西も、笑いをこらえるのに必死。一気に会場が笑いに包まれた。

 それでも、心の中に、頂点が取れなかった悔しさは残る。5人全員、スウェーデン-韓国の女子決勝を観戦した。スキップの藤沢は「やっぱり悔しかった。この悔しさが、次の目標」。

 まずは、藤沢、吉田姉妹の3人は、3月14日からの日本ミックスダブルスカーリング選手権(青森)に出場する。それぞれ、男子代表のSC軽井沢クの選手と組み、今日の友は明日の敵として戦う。【吉松忠弘】