男子で世界ランク8位のSC軽井沢クが、同5位スイスに5-6で敗れた。これで1次リーグ1勝2敗と黒星先行。1エンド(E)に3点を奪われたが、粘り強く反撃。8Eには同点に追いついた。最後は振り切られたが、スキップ両角友佑(33)は「やっていることは間違っていない」。20年前の長野オリンピック(五輪)で日本は1次リーグ1勝4敗から連勝でタイブレークに進出した。憧れた先輩たちと同じように、ここから奮起する。

 連敗なんかで動じない。スキップ両角友は「やっていることは間違っていない」と言い切った。格上相手の序盤3試合は1勝2敗だったが「想定の範囲内ではあります」と冷静だった。

 1Eに両角友の最後の石が短くなって、3失点につながった。動きが不規則な石を使ったミスだったが「投げで何とかなる範囲だった。僕の責任です」と潔く言った。その後は反撃を開始して8Eには一時同点。リード両角公は「後半に立て直せたし、最後まで競る試合ができた」と口にした。

 憧れの人もへこたれなかった。98年長野五輪、20歳のスキップ敦賀信人(現日本カーリング協会強化副委員長)は1次リーグ1勝4敗から米国、ドイツに連勝。準決勝をかけたタイブレークに進出。当時13歳だったセカンド山口は「テレビで見ていた。(2戦目に)スウェーデンに勝って『やったー』と喜んだ」。その後、合同合宿で一緒になるとオセロなどで遊んでくれた。「『オセロ君』と呼んでましたね」と山口。親しみやすい第一人者に導かれ、平昌にたどり着いた。

 男子20年ぶりの五輪が「長野のレガシー」だとすれば、今大会の戦いぶりが次代につながる。1次リーグはまだ6試合残っている。山口は「チームも僕も調子は悪くないし、そんなに気にしてない。明日、勝ちます!」と大声で宣言していた。【益田一弘】